社会人MBA-技術者編

November 29, 2006

製品の差別化

製品の差別化はよく聞かれる事である。さて、差別化の測定系は何だろうか?競争者と何が異なるのだろうか。まさか技術ではあるまい。ニッチなマーケットやリードユーザーは敏感だろうが、他の顧客は製品の技術に関してあまり敏感でない。実際、今こうして投稿している私はパソコンの技術、また言語について詳しくはない。

競合との差別化を感じるのは、顧客でなければならない。競争者とたいした違いしかなければ、低い利益率で特徴付けられるだろう。従って、品質その他の製品の特徴に基づく差別化は高い先行指標である。

利益率で測定されるならば、製品の機能は第一義に考えなくても良い、ということになる。(商圏から離れた)住宅街にある、客の入りの少ない高級フレンチの収益源が料理教室である場合、フレンチの質、価格は高級でないと効果はない[1]。工場の原価計算では赤字でも、顧客が使用するシーンでお金が使われるのなら、携帯電話、プリンターのように配ればいい。導入、成長、成熟と時を経るにつけ、お金の配分は変化するものである。製造メーカーであれば、成長期に利益率が高いかもしれない。この時の顧客の声は百万ドルの価値がある。QFD(品質機能展開)を利用して積極的に顧客の声を製品に反映すればよい。成熟期の顧客の声すべてを満たす製品はつくれない。車でも、とんでもない車になるだろう。

何でもできるは何にもできない。

従って、「製品の機能」に着目した場合、中程度の品質でも利益率が高いこともある。「音質」にこだわったとき、売れているipodの音質がよい、ということはない(音源を圧縮しているから仕方ないが)。

技術者はブレイクスルー症候群である。製品のある機能のブレイクスルーを常に検討している。否、没頭しすぎている。時にメーカーとして技術力を宣伝する場合は、フラグシップモデルとして有効だろう。しかし、高コスト、低利益率となれば(すでに成熟期をむかえている)、競争軸をシフトすることも含めて考えたほうが良い。顧客の声を真摯に分析し、次なる差別化を目指すことである。

・・・お金の配分に方程式はない。

<参考>
[1] さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
[other] イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメントpp200-205

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