非EU経済圏の憂鬱

2008年4月21日

投資

t f B! P L
先週、2008年第1・四半期に米シティグループが純損失51億ドルの計上を発表した。・・・にも関わらず、好感を受け株価は上昇した。折込済みであったということなのかもしれない。そもそもサブプライムは判定が困難であるため、混乱はしばらく続くであろう。

この好感は各通貨を押し上げ、円安を生み、さらに、円安が日経平均を押し上げた。下のグラフからも、各通貨の反転が読み取れる(2007.12.14週の終値を100とする、MSNマネー参照)。

○各通貨の対円推移

投資の観点から日本を考えると、外国人投資家に買われてなんぼの市場である故、Jパワー株、ブルドック株のような問題は、外国人投資家に非常にネガティブな影響を与えた。もう彼らは、「割安」の時にしか動かない。

さらには、GDP比約200%の莫大な借財(政府債務;独、仏、英は40-60%、伊で100%前後)は、今生きているほとんどの年代の日本人が、生きている間に「日本は成長国」と聞くことはないほど、どうしようもない。

今後、世界経済は米、中、EUの勢力圏が台頭し、ここ10年ぐらいは、金融危機に瀕した米国、連動する中国が足踏みし、EUが大きな経済圏となる。米国、日本が大きな経済圏であった時代に日陰にいたEUが自国の借財を整理し、通貨を統合し、着実に歩み始めている。

・・・非EU経済圏において、対米だけではマネージ出来なくなってしまいましたね。

*本記事は投資や投資に関する勧誘を意図するものではありません。
*投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願いいたします。

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