投資や経営において、”リスク”は常に考慮する因子である。「大きなリスクを伴う」などで耳にする”リスク”とは、何となく馴染み深い”危険度”や”深刻度”などとは異なる意味で使用する。
”リスク”とは何だろうか?
経営や投資でいう”リスク”とは、統計での”標準偏差”の概念に近い。平たく言えば「バラツキ」である。
例えば、任意の標本で下のような分布が推測されたとする。左右それぞれの平均値は100であり、視認できるようにバラツキが異なる。
*左右のグラフの標準偏差は、それぞれ、5、17である。
標準偏差×2の範囲を考えると・・・
左)100±10
右)100±34
であり、右の方がリスクは大きい。
つまりは、「リスクが大きい」のは、何らかの分布にて(工場の場合例えば、不良率や生産効率の指標)バラツキが大きくなることを踏まえて言っているのである。
右グラフのバラツキが大きいグラフで言えば、75~140程度の値になる可能性が高くなり、例えば、140の値を望むのであれば、右グラフの方が可能性は高いだろう(同様に75になる可能性も高い)。
結局は、「リスクはバラツキ」なのである。
平均5%の成長と言っても、
4%,6%,5%の平均は、10%,-10%,15%でのそれより好まれるのである(バラツキは小さいほうが好まれる)。
・・・だから、”リスクは小さく、リターンは大きく”は至難の技なのである。
Photo by Maco
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