今回の金融危機は、かつて日本が味わったバブル崩壊をモノサシにすると、流動性の危機や資本の毀損など、いわゆる危機におけるフェーズを一気に駆け上がり(下がりか?)、およそ、株価のピーク(89年)から10年程度かかったダイエーの危機などの手前まで進んでいる。
と考えれば、あまり楽観視できる上昇とは言い難い。下に示すように、日本の株価は最近は外国人投資家の買い、売りが上昇、下落の大きな要因である。下には、株価の推移と外国人投資家の買い越し、売り越しを合わせて示している。
●日経平均、NYダウ、ドル円、及び外国人投資家売買金額推移(月足 2003.4~2009.7)
他の指標はこちらにまとめています。
http://www.ilibrary.jp/charts/charts001.html
今回の上昇も、その影響が大きそうである。彼らが、利益確定のために売り越せば、株価は下落するであろう。株価自体は、まだまだ日々の上下動が大きいので、落ち着いた感じもしない。
そもそも今後数年の日本企業の見通しから言って、1万円は高い(と思っている)。日本の株価と米国の株価とは相関性が高いが、経済的には米国って…ようやく落ちることが止まってきた(まだ落ちてる)というのが現状であるような…
これが株式のわからないところである…。
・・・でも、そんな簡単に危機は脱しきれないでしょう。
* * * *
さて、良くも悪くも企業の経済活動をはじめ、マクロな経済に至るまで、それが決して、現代の経済挙動にそぐわないと言われても、経済学は基本にある。経営学、会計学、および統計学とならびビジネススクールでは基本科目である。
どれを学ぶかは、これが絶対!というのはないが、入門的には以下のような学ぶパターンがある(と思います)。
①大学(院)を卒業(修了)したばかり。
→学生の頃のシラバスが参考になりますし、テキストやノートが残っていれば、それを復習することが良いと思います。
②企業実務をこなしている方でミクロ経済学的な概念を通勤電車でも学びたい。
③ミクロもマクロもサクッと、しかし、結構本格派みたく
*これは第三版ですが、マーケットプレイスでの第二版は格安です!
④やはり大学の先生の勧めるものがいい。
●ミクロ経済学
*ボリュームが相当あり、付録に授業スライドのURLがあるのですが…当然英語です。しかし!「みごろ、よみごろ、しらべごろ」運営者の方(先生?)が日本語に訳したPPTを公開してくれているではありませんか!(以下引用)
【自学自習かつ講義用スライド】現在、世界でもっとも使われていると言われるグレゴリー・マンキューのPrinciples of Economics、日本語書名では「マンキュー経済学」。そのミクロ編の授業スライド英語版を日本語にしました。こちらをどうぞ(元の英語版はこちらです)。12章だけは「米国の財政」がテーマであり、私の授業と関係が薄いので作ってません。リンク・フリーですので、自習用や教育用にお使いになりたい方はどうぞお断り無く、公共財だと思ってご随意にお使いください。(ブログはこちら)
●マクロ経済学
*上のブログで入門的に紹介されています。
*この記事は投資や投資に関する勧誘を意図するものではありません。
*投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願いいたします。
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