問題解決より優れていること。

2009年2月6日

有意差あり!

t f B! P L
MBAを何かに例えるなら、「パイロット」だと思う。タイムラインを鑑み、目的地へ安全に到着させる任務が、似ている気がする。

その”乗り物”を発明する起業家はこの意にそぐわないかも知れないが、右腕にはこのような任務をつかさどる人も必要であろう。

また、多くのプロジェクトチーム(特に、小集団活動やシックスシグマなどに見られる問題解決チーム)などにおけるチームリーダーを何かに例えると、「医師」ではないかと思う。病巣を発見し、的確な治療方法を提示し、処置をする。

時に、その中心者はヒーロー、ヒロインであり、絶賛されることもある。

問題の解決には、多くの因子の中で、有意差のある因子を発見し、目的に向かったカイゼン行為を積み重ねていくことが必要である。そのために、チームを教育し、分担を決め、メンバーを奮起させ、データを収集し、分析する・・・地道な作業の積み重ねが実を結ぶ。

成果を実行するための種々のネゴシエーション、プレゼンテーション、どうしても中心者は目立ってしまいがちである。


しかしながら、中心者が心がけておかなくてはならないことは、問題解決することより優れたことがあるということである(もちろん、問題解決することは優れています)。

それは、春夏秋冬を通じて、品質を維持することであったり、品質を維持するために、不良な品質へ繋がる少しの予兆を見逃さず、事前に病を防いでいることであったりする。

業務上の事故でもそうであるが、トラブルをシュートすることと同様に、事故が起きないように取り組んで、実際に起きていないこと(=予防)も評価すべきである。

やがて、低コスト、高品質が当たり前のように出来ているように評価、判断され始めると、組織の前進は停止する。それは、持ち場のそれぞれが責任範囲をシュリンクし、責任を果たそうとするからである。

・・・派手な手術(この場合は企業における問題解決行為)や先進的な行為というのは、脚光を浴びるかもしれないが、病気にならないように(事故が起こらないように)、また、小さな兆候を見逃さないなどの予防行為に勝るものではない。

photo by Maco

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エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

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