『アイデアのつくり方』 ジェームス・W・ヤング

2009年6月25日

書籍

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『いやぁ~困った。この課題を解決できる技術は・・』となったとき、どのようなアプローチでその課題を解決するであろうか?

経験上、結果的に解決に寄与した技術のほとんどは、「凡庸なものではあるが、企業内には、いや、業界内ではこれまで実績がなかった技術」であることが多い(研究開発分野によりますが…)。

そのような時、何かのヒントを得るために使用していた技術がある。

それは、旧ソ連で生まれた発明技法で、TRIZと呼ばれている。これは、膨大な特許を分析し、技術進化、展開の傾向を分析したもので、種々の種類に分類されている。

この技法を習熟して思ったことは:

“ほとんどの発明は、既存である。既存の技術の組み合わせで、その組み合わせの背景技術がこれまでにない分野どうしなのである。”

ということである(とはいうものの、最終的には、当該担当者の技量によると思いますが。。。)。

技術を生み出すことがそうであるように、本日の記事の主役である“アイデアのつくり方”についても、その著者であるヤングは次のように述べている。

アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。」
*本文中の太字は、著作中では傍点。

本書は、本当にページ数の短い書籍であるが、ちまたにある「5分でできる○○」「誰でもできる○○」といった“お手軽、簡単、すぐ出来る”的な書籍ではなく、アイデア出現の経路、プロセスの考察である。

著者が述べる、アイデアの作られる5過程のうち、最初は、「資料の収集」から始まる。そして:

2.データの咀嚼
3.データの組み合わせ
4.ユーレカ(発見した!)の瞬間
5.アイデアのチェック
*上の5段階の表現は、Wikipediaによる。

の過程により、アイデアは作り出される。

なんとなく、研究開発に似ているところもある。


・・・とは言うものの、研究開発と同様に、何十も何百ものアイデア(研究開発結果、実験など)が収斂されて、ひとつもモノが生み出されていくのですね。こればっかりは変わりません。


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