―「終わってしまってからの予測、後知恵」は、もちろん正確である。
ビジネスでは、事業への投資は不可逆である面が強いため、考えさせられることが多い。その中でも、多く語られるのは、マネジャー選びである。
昨今の不祥事などから言える一面は、数万人単位で事業を営んでいても、たった数人によりご破算になってしまうことである。
それだけ、(階層に関係なく)マネジャーの役割は大きい。
とりわけ、現場の技術者がマネジャーへ昇格するなど、昇格前後の親和性が高かろうとも、マネジャー職は「新しい任務」である、と言える。
新しい任務で成功するために必要なスキルを確実に習得したマネージャーを選ぶには、候補者が過去にどんな問題に取り組んできたかを検討する必要がある。問題解決に成功したかどうかは、それほど重要でない。(参考図書より)
新事業立ち上げを多く経験している者もいれば、ある製品の品質を地道に高めること、その教育、人員構成に長けた者、プロジェクト式で部門横断的な活動を得意にしているものもいる。
適材適所適時な登用が大切であって、組織的に文句の出にくい「業績がいい」だけの理由で、当該部門からの輩出はリスクが大き過ぎるのである。
ならば、組織の運営は、いかなる活動も常に教育目線を外すことは出来なくなる。
(シニアマネジャーであれ)マネジャー候補がどのような組織で何をどのようにしてきたかの履歴を、例えば人事部などが何らかの形で把握していること、また、形骸化したマネジャー教育ではなく、もう少し細かい単位での教育などが大切となってくる。
事が終わってからでは何とでもいえるが、そもそものマネジャー選び自体に、リスクを抱え込んでいることは意外に多い。
・・・ビジネス視力は、油断すると、すぐに近視眼的になってしまいます。
<参考図書>
・クレイトン・クリステンセン他、『イノベーションへの解 利益ある成長に向けて (Harvard business school press)
0 件のコメント:
コメントを投稿