AIが調査レポートを音声で解説!? Deep ResearchとNotebookLMの可能性

2025年1月25日

03 解析技術の視点 AI備忘録

t f B! P L

最近のAIは、通常の業務でも活用が進み、驚くほど生産性を高めています。本記事は、業務の中でも「調査」に関する利用について述べています。


具体的には、Gemini Deep ResearchNotebookLMの併用です。
*本記事では、簡単に上記の特徴を記載した後、本題に入ります。




・Gemini Deep Researchとは?

Gemini Deep Researchは、Googleの最新AIモデル「Gemini」の高度なリサーチ機能です。従来の検索エンジンとは異なり、ユーザーの質問や調査テーマに基づいて、AIがインターネット上の膨大な情報源から関連情報を自動的に収集し、分析、整理して、分かりやすいレポートにまとめてくれます。まるで専門のリサーチャーが調査を行ったかのような、質の高いレポートを短時間で作成できるのが特徴です。


・NotebookLMとは?

NotebookLMは、AIを活用した情報整理ツールです。アップロードされたドキュメントや情報を分析し、要約や質問応答、さらには音声生成などの機能を提供します。今回の活用方法では、先ほどDeep Researchで作成した調査レポートをNotebookLMに読み込ませます。


上記のツールについては以下の動画が大変参考になります。

 ・【時短革命】AIリサーチ、新時代へ「Deep Research」登場で情報収集のやり方が変わる!
【2025年最新版】「NotebookLM」使い方や活用方法をこれ一本で完全解説!


驚きの連携:調査レポートの音声解説

では、早速見ていきます。Gemini Deep Researchを選択します。

*現在のところ、Gemini Advanceを契約している人に使用は限られます。




電気自動車の需要動向と車載用電池の開発動向をその関係性を考慮しつつ調査してください。


との質問を投げかけます。数分経過するとリサーチ結果がアウトプットされます。


ここで、右上の「Googleドキュメントで開く」をクリックすると、Googleドキュメントへレポートが保存されます。このレポートでは、93件のウェブサイトを参照している結果でした。


次に、NotebookLMです。


先程保存したGoogleドキュメントを、「ソースを追加して始める」をクリックすると各種のファイル添付方法が提示されるので、そこからGoogleドキュメントを選択し、該当ファイルを添付します。



ここで、詳細についてチャットも可能で、添付資料の範囲を逸脱することを避けた会話になりますので、いくつか文献をアップしたうえで会話することも調査にでは非常に有益です。


続いて、画面右ののStudioパネルの「生成」をクリックすると、読み込んだレポートの内容に基づいた音声コンテンツを作成できます(二人の会話;現在は英語のみ)。まるでAIがレポートの内容を解説してくれるかのように、音声で情報を聞くことができるのです。現在は英語のみの対応ですが、将来的には日本語への対応も期待されています。
*下画面では20分28秒の音声が生成されていることがわかります。



また、インタラクモードではこの会話に割って入ることもできますので驚きです。


二人の会話はダウンロード可能ですので、急ぎの調査の場合は、いくつか音声ファイルをダウンロードし、移動中などに聞くことも可能になります。


英語のスクリプトは、Wordのディクテーション機能などを活用することで確認できます(参考サイト:Word で mp3 などの音声ファイルから、文字起こしをさせる方法)。これにより、英語を学習している方にとっては、活きた教材となるので、かなり有益なツールとなるでしょう。


このスキームがもたらすメリット

このDeep ResearchNotebookLMの連携によって、以下のようなメリットが生まれます。

  • 情報収集・分析の効率化: AIが情報収集から要約、音声化までを自動で行うため、大幅な時間短縮が可能になります。
  • 多角的な情報へのアクセス:音声で情報を受け取ることで、視覚情報に加えて聴覚情報も活用でき、より深い理解につながります。
  • 社内データに依存しない調査:自社データを使用せずに外部情報に基づいた調査が可能。


まとめ

Deep ResearchNotebookLMの連携は、情報収集と分析のあり方を大きく変える可能性を秘めています。ここでの調査に、自社のオリジナルな情報を付け加えていくことで、短期間に精度の高いレポートを生成することが可能になります。AIが調査レポートについて2人で会話するという、まさに未来的な体験を、ぜひ体験してください。

注)今回の場合に限らず、生成AI等を利用する場合は、自社の情報、個人の情報のインプットには十分な注意を払ってください。


追記)2025.2.4
「OpenAIが、オンライン上の情報をAIモデルに収集させる「Deep research」機能をChatGPTに導入することを発表」(Gigazine:「OpenAIがChatGPTにオンライン上の情報を収集させる「Deep research」機能を搭載すると発表」)とのニュースがありました。


まず、Pro版でサービスを開始し、その後にPlus版・・・と順次リリースされていくようです。Plus版にて使用可能になれば、Geminiと比較したいと思います。



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エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

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