マーケティング⑦(エーベルのフレームとVRIO分析)

2008年6月9日

MBA マーケティング

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私は書籍はほとんど書店では購入しない。amazonでの購入がほとんどで、ビジネススクール時代を含めて、多くの書籍を新書、中古など(私は書籍は読めればいいのでほとんど中古なのですが)、その冊数は、それこそ大げさではないが、数百冊に及ぶ。現在でも、少なくとも300-400冊が部屋にある。

一時は、棚に入りきらず、溢れかえってくれば、ブックオフにとりに来ていただいていたが(ちなみに、とりに来ていただくには、忘れましたが数十冊以上が必要です)、論文かリポートを書いているとき、「あぁ引用する書籍…そういえば、売ってしまったかも」ということがあり、いつからか売るのはやめてしまい、本棚が増え始めた…。

10年前とは大きくかわった購買行動であるが、amazonやブックオフのビジネスモデル、一般的には企業のビジネスモデルをディスカッションする時、どういうことに気をつければいいのだろうか?

このことに関して、エーベルは事業ドメインをWho、What、Howの観点から定義する。いわゆる:
  • Who:顧客は誰か?
  • What:どのような顧客ニーズを満たすのか?
  • How:顧客へのアプローチは?充足方法は?
→アプローチ:4Pのプロモーション、プレイス
→充足方法:4Pのプロダクトとプライス
である[1]。大抵の議論を収斂させると、上記の内容のことを議論していることが多い。

さらに、補完的にはVRIOを考える。VRIOとは:
  • Value:経済価値に関する問い
  • Rarity:希少性に関する問い
  • Inimitability:模倣困難性に関する問い、追加的に代替困難性に関する問い
  • Organization:組織に関する問い
である[2]。経済価値は抽象的な感があるが、例えば、「デルコンピューターのジャストインタイム方式の購買は、価値があり、希少である」などである。

フレームは、種々の企業を分析し、合理的に提示されているため、どのフレームにも限界はあるが、入り口としては考えやすい。

・・・消費者は様々な動機で行動する。そのニーズを捉えることは、当該企業にとって、利益を抽出出来うるビジネスモデルとなるのか否か、また、継続しているビジネスではどうか。なんだかんだ言っても、ビジネスは総合力の勝負である。

[1]に関する邦訳書籍はこちら:事業の定義―戦略計画策定の出発点 (マーケティング名著翻訳シリーズ)
[2]企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

photo(c) Maco

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