先日、人気アイドルグループの一員で、謹慎中であった芸能人が復帰した。年末の紅白歌合戦(NHK)に登場するなど、そのグループは芸能史に残るアイドルグループである。
さて、彼女が在籍していた頃、彼女の着ている衣服は、同年代の少女に絶大な人気を人気を博していた。このあまり見向きをされなかったジュニア向け市場で成長したのはナルミヤ・インターナショナル(企業HP)(Wikipedia)である。
いわゆるホワイトエリアは市場成長後のマネジメントに大きな壁が存在する。成長時に上場してしまうと、市場は成長しか望んでいないので、売上、利益の成長が鈍化したとき、長期的視点に立つ戦略の実行は難しい。同社もこの課題に取り組み、現在に至っている。
ファッション業界は、消費者の採用プロセスを考察できる絶好の題材である。規模の経済を追求する産業とは異なり、特に高級ブランドなどは、普及しすぎても価値が逓減していくので、価格で調節する。
同時に、飽きられないように、イノベーションの採用時期に注意しながら、モデルチェンジやブランドの拡張などを実施する。
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私は、一時期衣服は、今頃(7/~8/初)であれば、秋の新作を、いつも行っているショップに行き、購入していた。気に入るものがあれば、色違いで購入など、結構ドッサリ購入していたので会員の優待はかなり享受していた。ビジネススクールへ通い始めた頃からパッタリと購入がなくなり、今では、「この暑い時に秋物なんて想像できないよ」ぐらいである(でも、未だに着ていないモノもあるんです…)。
さて、価格を気にせず、新作を求める”イノベーター”は、街中で同じデザインの衣服を見ると、結構ヘコむのである。
シーズンに入ると新作時の売上から「売れセン」が多く作られ、販売されるため、しばらくすると、”初期参入者”と遭遇してしまうのである(新作以降の企業行動は、あくまで私が通っていたショップの話です)。
子供服は子供が成長していくため、そうは言ってられないが、”前期(または後期)追随者”が通う、安価でかわいいと評判の全国チェーン店がある。
そのような評判を得ているからには、マーケティング活動を実施しているのだが、全国に展開していることの強みを活かし、寒い時には北海道、暑い時には沖縄と日本の季節のズレを利用して、売れセンを探り、本格的に売り出すそうである。
”遅滞者”で代表的なのは、我が両親!テレビはアナログ波終了まで買い換えないそうである(結局、チューナーが出るそうなのですが…ますます買い換えないでしょう)。
・・・どんなイノベーションも万人にはウケません。。。
<参考文献>
*本記事の図は下左p211図9-3 イノベーションの相対的採用時期を基準にした採用者の分類、または下右p823図20-7 イノベーションの採用時期、を参考に作成。
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