シャルレといえば、オリンピックのメダリストである三屋裕子氏が社長に就任したことが記憶に新しい(私は女子バレーファンなので、この時点で、記事に客観性を失うかもしれないが・・・)。
彼女は、社長就任後、販売員をよく把握することに努め、当初、新たなチャネルが必要であると考えていたが、その強力さを認め、この人的ネットワークを変える必要がないと判断した。実際に、下降していた業績(利益面において)の底打ちを感じさせる結果となっていたが、皆さんのご存知の、あの会見となってしまうのである(司会進行の社員の感謝の言葉に涙する会見で有名)。
創業家との間に何があったかは知る由はないが、企業は後継者を選択するのには、苦労する。時に失敗してしまう。現在のところ、テン・アローズは世襲である。やはり、彼女は、新たな販路を構築することが求められていた…。そこに、現社長とのマーケティング戦略の方針の相違が発生した。
とはいえ、通常の成功ケースは、このように危機を脱し、その文化(これまでの販路)を尊重しながら、新たな文化(新たな販路)を取り入れていく協調が見られるが、(性急な改革はマネージが難しい)本ケースでは今後どうなるのであろうか。
あの会見が昨年の6月なので、そこから経営陣が入れ替わるとしたら、「サブプライム」、「消費低迷」は何度もいうが、来年度(21年3月)の決算における言い訳にはならない。これは社員がしっかり見ていくことであろう。
社長とは厳しいものである…。
さて、もうひとつ。
セブン&アイHD(Wikipedia)のCEO鈴木敏文氏(Wikipedia)である。
コンビニ事業で利益を計上するこの企業は、その戦略が…と彼の功績は述べるまでもない素晴らしいものである。その彼が、日経MJ(流通新聞)(2008/02/25,3ページ:日経テレコンによる)で語ったところによると:
「体力面でも、業績面からみても退任は考えていません」
「このままの業績では引き継げません。もっと良くして道筋をつけないといけません」
(企業統治に関して)「なるべく分担することです。方針を決めて各部門が分担して処理する。持ち株会社にしたのもそのため。人より組織というイメージですね」
だそうである。彼のようなカリスマ経営者の後は、数年、彼が後ろで指導しながら、いくつかの間違いを体験させてあげることが必要である。その彼も1932年生まれ、70代の半ばである。今必要なのは、その道筋を一緒に行なってあげることである。少なくとも、現役の仕事を期待されているわけではない。
彼が企業を去った後の成長を期待されているのである。特に、今後、大きな案件がないのであれば、単なる居座りと捉えられてしまう。そろそろ、引退について考えたほうがいいのかの知れない。
・・・どのような組織であれ、それが大学のサークルであっても、後継者選びは困難を極めるものである。
-マーケティング 了-
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