おおよそブラックベルトというのは、MBAの登竜門みたいなもので、ブラックベルトの職務上、どうしても「経営」に興味がいくのは当然のことなのかもしれない。
*その取得は、「シックスシグマを全社に導入している企業が、一定の基準を満たした社員を認定、授与することが多い」[1] が、当然、導入時はコンサルなどの研修を受け、企業の幾人かが認定される。
シックスシグマのブラックベルトは、「クロスファンクショナル(部門横断的)なチームリーダー」とは聞こえがよく、多くの導入企業がそうであるように、予算などの権限はほとんどもっていない(ついで手当てがつくわけではない;評価は高くなりますが・・・)。
予算など資源が欲しい時には、当該企業の通常のライン(各部や課)で獲得しなければならない。
取り扱うテーマは、各組織の「最重要課題」なので、たとえそれが建前であったとしても、いくつかのプロジェクトを行なうと、その組織を運営する人たちの程度がよく把握できる。
実は、将来の幹部候補をセレクションしているようで、現幹部はブラックベルトにセレクションされているのである。ちなみに、そういう会話の中で、最も評価の低い幹部は、論理的な話ができない人である。
社長または、専務、常務などが旗振り役を任されるので、結構、マネジャーの話は筒抜けである。
そうこうと、定期的な幹部との会議が(たとえブラックベルトが平社員であっても)経営に興味を抱かせるのは必然的な流れかもしれない。
または、逆にMBAの方がGEなどを研究して、改革の手段として自らも率先して用いることもある。いくらMBAが文系(理系、文系の立て分けは好ましくありませんが・・・)であっても、もともとの出身が理系である場合や、そうでなくても大学初年度の数学、もしくはMBA入学当初に習う統計学程度でブラックベルトの数学は十分なので、心配はないであろう。
シックスシグマといっても単なる「問題解決論」を商業的にパッケージしたものであり、MBAといっても、単にビジネス飛行機のパイロットなので論理的であることが望まれるものである(アントレプレナーは別かもしれません)。
・・・結局は、問題を発見できるか否か、なのかもしれない。
[1]「ブラックベルト 社を挙げた改善活動のリーダーに」日経ビジネス Associe 2009.3.17号, p62
Photo by Maco
(キューピー写真はこちら)
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