「人は石垣、人は城」
「蟻の一穴」
「城者として城を破る」
組織や構成員に関わる諺は格言は多い(と言いながら上だけかい!?)。
3人寄ればそれは立派な組織で、ほとんどの人は家族が最初に接する組織である。学校、大学、サークル、部活動、地域、ボランティア、企業など…関わる人は相当の組織に関わっていると思う。
企業に関しては(というか私はこれしか記事に出来ませんが)、『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』では、ミンツバーグの研究を紹介し組織構造の雛形として以下の型を紹介している。
○単純な組織構造(単なる集権化した有機組織)
○機械的な組織構造(集権化、機械的、システムにより集中管理)
○事業部型(大規模組織の典型)
○専門的な官僚型(分権化した機械的組織)
○一時組織型(部門横断のプロジェクトなど)
○ミッション型(ボランティア、慈善団体など)
*第11章 イノベーティブな組織を構築するを参照。
それぞれ、特徴があり、なんでもかんでもこれでなければならない、ということはない(なのになんでもかんでも事業部型で処理するのはおかしいですよね)。
それぞれの目的、目標に対して特徴を活かしたものであれば問題はない。
私は、経験的には、一時組織型、事業部型を経験しているが(というか会社員であればそうですね):
『あっ・・・これはマズい、やっちゃいけない(請け負ってはいけない)』
と思うのは、「小さな嘘」である。そう、それは、法的にも何も問題がなく、顧客にも全く迷惑をかけない小さな嘘である。まさに、蟻の一穴、小さな小さな原因かもしれないが、それはそれは大きな問題へと発展する。
いつの間にか正直者が馬鹿を見る(=例えば、未然に事故を防ぐことを申告しても、それが問題なので、問題であると騒ぎ立てられ、評価が下がる)ようになり、製造業では特に深刻だが、ミスは隠蔽されていく。
このような組織の事業を継続するには、過去に幾人の経営者がそうであり、中には評価された方もいるが、「社員の懐に手を突っ込み」利益をあげ始める。
従業員は、業績が回復したと言われても、全く実感がない。
とはいえ、事業を継続しなければ、多くの従業員を解雇しなければならないことを考えると、政治的判断として(100人全員沈没するのか80人は生き残るのかなら80人生き残りを選択する)仕方がない面もある(それまでの経営が評価できるものであれば…)。
多くの場合、その小さな嘘の発生要因は”誰かの見栄”であったり”誰かの評価が下がることを嫌う”ことであったりと、組織の目的、目標に全く関係がないことが多い。
・・・「魚は頭から腐る」とは名言です。
<参考書籍>