私は、ペーパー教師である。いわゆる教職免許を取得しながら、教職(や関連する職種)を選択していない。だから、教壇に立ったのは、教育実習の時のみである。
さて、√の概念は中学で登場する。やがて、数年後、これが1/2乗であることを知り、1/3乗・・・と種々の概念を学ぶことになるが、まずは√(=1/2乗)である。
授業の中で、先生は、「2×2=4であるように、○×○=2となる数字を当ててみよう!」と、1.4辺りからはじまり、1.42?、いや1.41・・・と実際に計算していく。これはなかなか2にはならない(当たり前であるが)。
やがて、そのような概念(ルール)を√を用いて表現する。
この際に、
「1.41!」
「1.43!」
「1.42!」
「先生、そんなんないんちゃうん?」
などと言ってくれる生徒が必要である。進学塾などでは、結構先のことまで教えるし、いやいや数学は、教科書にすべて習うことが書いてあるので、こう言ってくれる生徒は、神様である。
それを”√2のピエロ”と呼んでいる。
授業の進展には、なくてはならない生徒である(授業計画変えろよ、という指摘は置いといて・・と)。
何かの作業を共同で、またはチームで進める際には、リーダーシップ、マネジメントは大切であるが:
「あぁ・・課長が言うならやるか」
のような、ある種、リーダーより大人なメンバーが大切である。
チームや組織が成果を挙げる、働きやすい環境を整備するなど、このような変化は随分前から起きていて、成果を享受するためには、ハードの枠組み(戦略や組織形態など)よりソフト面の議論が多くなっているからである。
ある意味、旧来の日本型チームは、阿吽の呼吸、など独特の文化的側面からそれを実施していたのかもしれないが、なにか、何時からか、四半期ごとの業績を過敏に気にし始め、手っ取り早い効果→固定費用の削減(単なる人きり)→「内向きの視点ばかりの組織衰退の悪循環*」と自滅を招いてしまっている。
こういった状況を避ける、または打開する際、散見されるキーワードは”連帯感”である。それは、「一つのコミュニティとして、メンバーの社会的・感情的な欲求を満たせるそうな組織**」を達成するものである。
一昔前は、その組織での潤滑剤的役割は、ベテランの係長が評価が低いとわかっていても担っていましたよね。
・・・”いぶし銀”・・・今となっては懐かしい言葉です。
*「内向き・・・」は『自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病 (ウォートン経営戦略シリーズ)』pp44-45、リーダーにより企業が慢性疾患に陥ってしまう傾向の記載より。
**連帯感・・・『熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素 (ウォートン経営戦略シリーズ)』(p51)の主題である、企業競争力を決定するモチベーションの要素の一つ。他は「達成感」「公平感」
*記事のコーヒーカップの画像は:
http://www.siliconcafe.com/index.html
photo by Maco