その中で、設計部*に着目したのだが、本日の話は、もう少し具体的なもので、当該部門の“レベル4”とはどういうものか?である。
結論的には、「外に通用する」ことである。
具体的には…:
- 設計部であれば、いざ、工場へ導入といった際、その工場が競合の工場であっても、問題なく仕様化、商品化できる(特許の問題や実際の技術交流、指導など…これは、技術屋で業界全体の視点を持つ人、集団が必要)。
製造部門であれば、上の例とは逆に、競合の仕様を受け取っても、見事に製品を完成させることである(実際、生産のみに特化した企業ってありますよね)。また、自社の方式がトヨタの生産方式(関連記事は下)などであれば、他社を指導するなど(指導できるほどの従業員がいる!)。
販売部門であれば、自社の商品は選択肢の一つであり、あらゆる企業発の商品を顧客の要望に従って、販売することが出来ることである。
コンサルタント的な部署(QC推進室など)は、他社を指導してコンサルト料をいただく事である。
何より、経営陣は、他社をも経営できるレベルでなければならない。
結局は、各部門が独立採算でも飯を食って行けるレベルである。
とは言っても、目指さなければならない、ということでもない。安く作るのであれば、自社の製造部門を利用しなくてもいいし、製造部門は自社の開発陣のわがままに振り回されることはない。
ただ、大きな視点では、日本の労働人口は逓減し、安価な費用の為に、モノづくりが空洞化していくことは、現在の米国の製造業の状況に向っており、国を支える次の産業が育っていない間は、望ましくはない。
*とは言っても経団連会長の企業がどんどん海外展開しているので何とも言えませんが…。
・・製品やプロセスのカイゼンにはその余地が少なくなりつつあります。次なる変化はビジネスモデルそのものです。
<関連記事>
○レベル4の集団
○結局、トヨタの評価ってどうなのよ!?
○標準化の弊害
○標準化の功罪
○標準化とマニュアル化
*「設計」とは…抽象的な概念のように思われますが、その基本概念を示すひとつに『公理的設計―複雑なシステムの単純化設計』などがあり、これは、設計技術者は必読の書です。“設計学”の一部と言えます。内容は、機械工学的な記載が主ですが、概念を学ぶには1章で十分です。
<参考書籍>
photo by Maco
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