ブランドは苦戦している。

2009年9月24日

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「ヴィトンやティファニー、ブランド日本で苦戦、販売軒並み2ケタ減、値下げや閉店も。」[1]と、ブランドの苦戦が報じられた。もはや高級ブランドは「ファストファッションと値段差がない」[2]とも言われている。

加えて、その経済規模は:
2009年は、いよいよ1兆円の大台を割り込み9,927億円規模と引き続き大幅マイナス成長が予測される。1990年初頭以降「大衆化」路線で拡大したインポートブランドマーケットは、最盛期の1996年をピークに、12年で約8,000億円規模のボトムダウンとなり、約半分(56.1%)の規模まで縮小した。[3]

のように、ピークの半分ということで、どうも、今回のリーマンショックによる一時的なものではないようである。

*  *  *  *  *
衣服に関しては、私はあるブランドばかりであった。というより、ショップの店長に恵まれたため、主には、そこにしか購入しに行かなくなっていた。自然に、店長は持っているアイテム、色、好みを把握してくれるので、何と言っても楽である(かれこれ4年ほどいってませんが…)。

もし、これが女性の場合、次には、そのブランドの鞄、靴、香水、時計、小物などと色々に拡張されていく(場合が多い)。

伝統的な製造業の場合、典型的なライフサイクルを見ると…

  • ある機能が製品化される。
  • 機能重視で顧客の言うことが最もだった時が過ぎ、顧客発言集をまとめると、化け物製品となってくる(例えば、スポーツカー並みのレスポンスを誇る家族向けカーなど)。
  • 次に、競争相手に差をつけるため、高品質化+高級化を行なう。この時、大抵の場合(なぜか)、格安製品の開発かOEM先を見つけ始める。
  • 高品質グループへのシフトが激化する(高品質化ができない場合は撤退)。
  • OEM先がいつの間にか力がつき、市場占有率を高め始める。
  • 競争軸が「品質」から「価格」へシフトする(高品質低価格は有名無実化し、実質は価格競争となる。)。
  • 当該企業、事業に存在意義がなくなる。
こればっかりは、仕方がない。歳をとらない生き物がいないように、製品も寿命がくる。どこで力を入れるかは、当該企業の特徴をあらわしている場合が多い。

上の例と服飾はニュアンスが異なるが、結局は「安易な拡大戦略[2]」の顛末なのかもしれない。

ブランドのマネジメントは難しい。また費用も膨大にかかる。


・・・あなたの企業のブランドを支えるものは何ですか?


<関連記事>
マーケティング記事一覧

<参考記事>
[1] 日本経済新聞3面, 2009.9.10号.
[2] 大前研一「ビジネス新大陸」第230回, 週刊ポスト2009.9.25/10.2号
[3] 「国内インポートブランド市場に関する調査結果 2009」矢野経済研究所より。
http://www.yano.co.jp/press/press.php/479


<マーケティング、ブランドに関して、まずこの1冊>


<より詳しくブランディング>



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