日本企業の海外事業展開は、その国際競争力強化と世界市場拡大に寄与する一方で、海外展開に際しての生産システムの標準化が、世界的な「汎用品化」を供給面から促進することを通じて、その国際競争力を毀損すると同時に、アジア企業の国際競争力強化に資するという二面性もある。
日本企業の国際競争力の再生とは?
本レポートで問われる大きな主題である。
・「破壊的イノベーション」は、「持続的イノベーション」が、市場で「過剰品質」を生み出した間隙を縫って、急速に「汎用化(セカンド・ベスト市場化)しつつある」市場に価格競争を持ち込むことになる。
・(例えば、ハイブリッド自動車について)持続的な技術革新の積み重ねの結果、より高性能の、新しい製品コンセプトにいたる「革新的イノベーション」といえる。
・日本企業の海外での研究開発においては、取引相手先の選好の特性を見極めることが極めて重要になる。
・中期的な視点からは、急進的な「革新的イノベーション」と日本的企業固有の持続的・漸進的な「革新的イノベーション」の競争力の融合・組織の融合が必要となる。
(ご参考までに)
<参照元>
○「日本企業の海外事業展開が日本企業の国際競争力に及ぼす影響及び今後の課題:新しいイノベーションの視点」
2011年3月, 国際貿易投資研究所
○“イノベーション”の語句についてはこちら。
0 件のコメント:
コメントを投稿