生産拠点を海外へ移す一方、国内の拠点では、最先端技術の開発や海外社員の教育といった役割を担うこと。
以前からあった概念ではあるが、レポートでは最近の傾向として、「研究開発拠点の集約化」を述べ、この効用として開発のスピードアップを挙げている。そして、オープンなイノベーションを推奨している。
研究拠点や生産拠点を集約化することなど、一見当然のように思えるかもしれないが、意外に似たような製品なのに企業(=系列など)、事業が分散していることは多い(もちろん、分散化している方が効率が高い意思決定もあります)。
この分散化されるほど規模の大きな企業の経営者にとって、集約化はあまり魅力的なタスクではない。
余程、当該企業が追い込まれていれば、大規模な事業の再構築を行なうだろうが、魅力的でないのは、大抵の場合、このタスクの成果を自らの任期の間に見ることは出来ないからである。
大きな投資を伴うし、集約化された中ですぐに従業員の知識・知見が深まるわけでもなく、肝心の事業成績は特別かもしれないが損失を計上してしまう。
とはいうものの、分散化が経営の効率を低下させている要因で大きな割合を占めているのであれば、当該組織に好適な手段を講じなければならないだろう。
(ご参考まで)
<参照元>
○「関西景気レポート~企業による研究拠点の集約が示すマザー工場戦略の進行(オープンイノベーションの動きが進めば周辺への波及効果も大)」
2011年2月25日, りそな総合研究所
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