いやいや、重い重い。テーマが大きすぎて私には扱えない。が、以下の指摘は、企業経営においてもとても参考になるものである。
この国を変えるのは、容易ではない。[1]
とは、日本を「駄々をこねる王国」として日本の変化の困難さを述べている。
また――
「日本が20年間衰退している唯一の先進国」という実態に日本の多くの人が危機感を持っていない。[2]
と、[2]の記事では、種々のデータをもとに現状を捉え述べている。
企業の経営においても同じような側面はある。
やはり、変化に対しては消極的であるし、何かの主張は論拠、根拠に基づいている、というよりは、過去からの経験であったり、当該企業の伝統であったり、はたまた伝説であったりする。
だから、「企業が発展する」といっても、製品・サービスの機能が高くなるのか、売上が高くなるのか、利益が増すのか、環境に対する負荷を下げるのか、優先すべき測定系を特定していないことが多い。
「私は○○地方の経済を復興したいのです。」と、ある産業のベテランが教室で述べれば、教授は、「その測定系は何ですか?」と真っ先に尋ねる。
当該地方の(への)――
・GDPが増加することなのか
・税収が増すことなのか
・ハコモノが増すことなのか
・研究機関が集積することなのか
・教育機関が増加することなのか
・失業率が低くなることなのか
・求人率が改善することなのか
・医療機関が充実することなのか
・介護施設が増加することなのか
・・・
何を何にどのように変化させていくのかが不明であれば、どうしてもアプローチは科学的になりにくい。何かがハバをきかせてくるからである(もちろん科学万歳というわけではないが・・・)。
確かに、現代において、ビジョンを打ち出すことは、一昔前よりも多くの膨大な情報を現状を鑑みながら処理しなければならないものとなっているが、それをしなければ生き残れない厳しい現実もある。
・・・いずれにせよ、これからは平時ではありません。
<参考>
[1]岩瀬大輔、「駄々こね王国、ニッポン。」ブログ:生命保険 立ち上げ日誌より。
[2]大前研一、「メルトダウン寸前の日本経済――自分の将来をどう守るか」日経BPネットより。
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