次元は異なるが、そもそも、成功確率が低い業務である開発現場では、よく言われることがある。それは―。
成功には理由がない時もあるが(運がよかったなど)、失敗には必ず理由がある。
失敗から何かを拾っていかなければ次へ進みにくい職場ならではの意見である。
大よそ、儲かった企業に焦点をあて、当該企業での取り組みを(なんでもかんでも)成功要因として挙げるより、衰退した企業のそれの方が説得力がある(と思うのだが・・・)。
ジェームズ・C・コリンズは『ビジョナリー・カンパニー3』で、衰退についての段階を次のように著している。
○成功から生まれる傲慢
○規律なき拡大路線
○リスクと問題の否認
○一発逆転策の追及
○屈服と凡庸な企業への転落か消滅
そんな企業がどのような“病”にかかっているかは、ジャグディシュ・N・シースらの『自滅する企業』で次のように示された。
○現実否認症
○傲慢症
○慢心症
○コア・コンピタンス依存症
○競合近視眼症
○拡大脅迫観念症
○テリトリー欲求症
様々なことが見えなくなってしまうのだろう。その目を開くには、ジャグディシュ・N・シースは「自覚から始まる」と―。
- 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる者も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
*古典文学ガイド―平家物語より。
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