2010年。

2010年1月1日

t f B! P L
皆様、あけましておめでとうございます。

本ブログは、運営者の備忘録も兼ねて技術経営に関する(?)記事を記載しています。

さて、本年の最初の記事です。


*  *  *  *

昨年の熱い暑い選挙の後、民主党政権が樹立され、いわゆる100日以上が経過した。大よそ、現政権の政策や考えは示されたといってよい。経済的には、現政権下では、パイが大きくなりそうにはない。

また、近年は、金融危機の状況下において、企業の経営は苦戦を強いられてきた。

リーマンショック以後08年末から09年10月末時点での世界の株式市場の時価総額の伸び率は、世界平均で約35%(戻り?)だが、日本は約7%と中国、インドの約70%、韓国、台湾、香港、シンガポールの約60%など周辺諸国と比べると、目も当てられない数字である*。

現政権の政策と昨今の経済状況からは、国内ではなく外に目を向けなくては、とてもじゃないが、経営が成り立たなくなりつつある。

その外とは、ひとつに、中国の消費、さらには、新興国の成長である。

そのような国々、地域の中間所得者層をターゲットにすることは、すでに経営者の認識となっている。これがまた、日本のコスト構造では利益は計上しにくいので、本当に「外」に目を向けることになる。


さて、株価をこのブログで幾度か示した、バブル崩壊、株価最安値へと向かった、それぞれのピーク時を100として、現在の株価の比較を指数表示で週足の推移を表すと以下である。


●バブル崩壊後、ITバブル崩壊後と現在の株価推移(指数表示、週足)

歴史は繰り返さないが、もう一つ底がありそうな、なさそうな。。。

昨年からの株価の上昇や、コモディティなどの上昇(金は少し事情が違う面を持っているが)、途上国も上昇し、よくも世界には、そんなにお金があるものだと感心するものである(ゼロ金利後のドルキャリーだが・・・)。

なんだかんだで、日本のバブル後と同様の道を歩む米国は、相変わらず苦しい。
商業用不動産の価格指数の下落が止まらない**。

今度はこちらがサブプライム化すれば、またまた大きな問題である。個人不動産とは異なり、ある程度の値下がりで買いが入るというような事は少なく、NPVがマイナスになっていくと・・・銀行は苦しい。

グラフでもう一つの底のイベントの可能性はそれかもしれない。それぞれ底である、ピーク後137週、158週の付近は、現在の赤線のグラフでは、嫌なことに“期”が変わるタイミングである。

とまぁ、「大丈夫か?」「いやいやそれは大丈夫か?」と言って、売りを仕掛けるプロではなく、相場は闇の中ですので、軽く読み流してください。

とはいうものの、経済環境が悪い日本ではローテクとして見られている工場も、途上国にとっては、その品質、管理など20年を買うことが出来る“おいしい”資産なのである。


金融危機の爪痕は、ここからが本番です。喫緊には商業用不動産指数の推移、米国金利、そして、(残念なモニターだが)日本の長期金利はモニター事項ですね。


・・・とはいうものの、幸い、日本周辺は、成長国だらけなので、それほど悲観するほどではありません(覚悟は必要ですが)。



注)大前研一アワー:向研会「2009年 経済から見た今後の経済見通し」、BBT総研が各種資料をもとに纏めた資料より。

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エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

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