例えば、“イノベーション” においては、このブログの右に紹介する書籍が、私にとってのそれである(--> 『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』)。これをもとに、種々の文献や書籍をあたったりと、研究が深まっていく。
かつては、「技術立国」ともてはやされた日本も、成長が鈍化し、今ではアジア諸国に成長率という点で、その技術の分野でも後塵を拝している。
技術とそのマネジメント―――ついでに、著者はあのドラッカーとくれば、『テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編))』が参考になる。
本書は、マネジメントを好まない「化学者、物理学者、設計技師などのテクノロジスト」、テクノロジストでないマネジャー、「技術というもの」に関わる多くの人に向けて編集されている。
今日、企業はふたたび起業家となる必要がある。(p139)
それは、今後は、従来とは異なり、かつてないほどのイノベーション、技術変化が必要だからである(同ページ趣意)。
製造現場においても、新たな仕組みを模索しなければならない。
製造プロセスそのものに、エンジニアリング、人材管理、事業のマネジメントを組み入れる体系を学び、実践しなければならない。意識はしていなくとも、すでにこれを行なっているメーカーは多い。ただし体系はまだ完成していない。工科大学やビジネススクールでも教えていない。(第7章 つくるだけでは終わらない―製造の新理論,p130より)
さらに、イノベーションの方法論(組織、戦略、機会など)、ポスト資本主義についても言及している。
-->> さて、このブログの運営者の背景がそうだから次の記載は、「仕方がないなぁ」としてください。。。
要は、「化学者、物理学者、設計技師などのテクノロジスト」が経営分野を学べばいいのである。逆は、ほぼ100%に近い確率で不可能である。
*************
ビジネスにおける成功は、新たな知識を創造し、その知識に基づいて素早くかつ思慮深く行動する能力を持つことができるかどうかに大きく依存している。戦略的思考はビジネスを成功に導くための必要条件ではあるが、私はそれが過大評価されていると思っている。
もしあなたが、素晴らしい二輪車エンジンを設計する方法を知っているならば、私はたった数日間で、あなたが戦略について知るべきことのすべてを教えてあげられるだろう。一方、たとえあなたが戦略についての博士号を持っているとしても、数年間働くだけで素晴らしい新二輪車エンジンを設計する能力が得られるとは思わない。
リチャード・ラメルト, California Management Review, 38, 110, 1996, 米国の二輪車市場におけるホンダの成功要因をめぐる継続的な論争より(この部分は、『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』p81より引用しています。文中の太字は本サイト運営者による。)
************
ゆっくりではあるが、今は転換期の最中なのであろう(何に移行するのかは?であるが)。
・・・「テクノロジストこそ、先進国にとって唯一ともいうべき競争力要因であり続ける人たちのことである」(P・F・ドラッカー)
<参考文献>
P・F・ドラッカー,上田惇生訳,『テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編))』ダイヤモンド社,2005.
0 件のコメント:
コメントを投稿