社会人MBA-技術者編

May 30, 2010

職能の単純化を進めると組織構造は複雑になる。

マクロ組織論における、組織の構造的要素のひとつに複雑性がある。
*他は「公式性」「集権性」(詳細はこちら


「複雑性とは、作業の効率を高めることをねらって、職能を細分化する結果生まれる構造的特徴」

「細分化された職能を個別に見ると内容は単純になるが、その半面、組織構造は複雑化する(趣意)」


榊原清則,『経営学入門 上』, 日経文庫, 2002,pp106-107.





いわゆる、管理は複雑化し、(“管理”の)効率が低下することが発生する。


職能の単純化と組織構造の複雑化のジレンマである。」(同、趣意)


これにより、マネジャーが、日常業務に忙殺されてしまえば、以前の記事でも記載したが(過去のエントリー「グレシャムの法則を使ったマーチ=サイモンの説明」での『日常業務が戦略を駆逐する』)、長期的なことを見据えた行動はとりにくくなる。


一見、機械論的に、末端は職能により単純化したほうが、合理的に見えるが、もし、マネジャーがその行動に邁進してしまったら・・・
官僚制を否定するものではありません。


部下が、機械の様に業務をこなすことに注力するが、(当然そうではならないので)常に、(大小は関係ないが)問題は存在する。それを解決しようと動く・・・でも問題はなくならない。そしてまた・・・


そうしているうちに、不思議なことに、決まったとおりに動く努力をした方(=職能)より、(本来の業務であるはずの当該事業の)長期的な戦略の立案や当該部門での果たすべき役割を放棄したマネジャーの方が給料が増加する(昇進、昇格してしまう)。


もちろん、この循環は、どの組織でも存在する一般論的な議論ではある(時に、歯車のように動かなければ目的を達しない場合もあります)。



・・・管理職の“管理”は主に“経営管理”の管理です。




<参考書籍>



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May 26, 2010

『平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学』, M.スコット ペック

企業経営における、特に、モノづくりが得意であった日本型企業の現在の大きな特徴は―

ティッド他(2004;右欄の書籍)が指摘するように:

「潜在的に関連のある技術分野のすべてにおいて、自社内で専門性を維持することができる企業は現在ではほとんどなくなってきている。」

ということである。


多くの伝統的製造業は、“カイゼン”程度では、現状はよくならず、次の期ばかりを気にした全社的なコストダウンを繰り返していては、やがては、当該組織の強みも、なくなってしまうことを示唆しているといえるだろう。


その組織も、業務の手続きも、大きな組織(集団)の中では、専門化が進み―
「“集団”の持つ利点のひとつは、“専門化”であり、これは、当該集団の目的を効率よく機能することが多い。負の側面は、この専門化のメカニズムのひとつの“良心の分散化”である。この過程では、個人の道徳責任が集団の他の部分に転嫁される可能性があり、また、転嫁されがちとなる。(趣意)」

M.Scott Peck 著, 森英明訳,『平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学』, 草思社, 1996, 第5章 集団の悪について、pp263-264より趣意.

といったことが進んでいるかもしれない。

確かに、企業の手続書には、多くの人のハンコがついてある。例えば、事故が発生した時、開発者は、

『開発品の検査で発見できなかったんだろう。品質保証の問題だ。』

と言うかもしない。こんなことが種々の部門間で出てくれば、声が大きいか、当該企業で力のある部門のいいなりであろう。


このような時、よく、このブログでは、「中心化しすぎた“企業や資本の論理”を、できるだけ、ヒト(従業員など)の論理へと――」と、記載することが多い。それは―
「個々の人間が、それぞれ自分の属している集団――組織――全体の行動に直接責任を持つ時代が来るのを待つ以外に道はない。」

同書 第5章 集団の悪について, p264.

と、理想論かもしれないが、こういった主旨である。

とはいっても、その流れを変えゆく、従業員の特性は、企業活動の中核をなす“触発された従業員同士”でなければ育たないものである。企業を変えゆく第一歩は従業員からである。


それに気付き、具体策を実行する第一歩は経営者でなければならない。



・・・イノベーティブな組織―案外、そういった責任感のある従業員の集団であれば、そうなるのかもしれません。



*本ブログでは、企業経営に関して記載しましたが、本書は、「心理学」に分類されているものです。

<参考書籍>



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May 23, 2010

グレシャムの法則を使ったマーチ=サイモンの説明

「悪貨は良貨を駆逐する」(Wikipedia【グレシャムの法則】

とは、トーマス・グレシャムが唱えたもので、古典的な経済法則のひとつである。


これを組織論に同質の現象を見出したのが、マーチ=サイモンで:


「日常業務が戦略を駆逐する」


というものである。


*本記事は、榊原, 2002(上), pp44-46(ページ下の参考書籍)を参考に記載しています。


「戦略」―に代表される非定型的な仕事と、単純、反復的な日常的業務の中で、マネジャーが組織にとって重要な非定型的仕事を後回しにし、結局、それを棚上げしてしまう、といったものである。


目先の仕事にばかり注力すると―
長期的、
関連資源が大きく、
影響が広範な、

意思決定、戦略について考える姿勢が失われていく。

とはいうものの、これは、いずれの組織にも観察されるものであり、一般的である。また、こういったことが、戦略担当の専門部署をつくる合理性を示唆している所以である。


賛否や種々の議論は、組織ごとに細論があるだろうが、いずれにせよ、組織が常にイノベーティブ(あるいは、常に前向きな息吹でつつまれている)であることを維持していくことは、難事である(=変化を好まない)。


これは、組織の構成員が、それを意識的に行なわなければ、できることではない。


これまた、そのような意識を単なる危機意識で煽っても醸成できるものでないので、各組織の文化に即したものにゆだねるしかないが、その仕掛け、仕組みづくりが、成長要因の寄与率を占めるようになってきている。



・・・Kaizen―カイゼンだけで大きな成果が上げられたのは、よほど幸せな状況だったのである。(榊原, 2002, p44.)



<参考文献>

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May 19, 2010

スペックの落とし穴。

「9.0±1.0mmの部品Aと5.0±0.5mmの部品Bを積重ねると、その寸法は?」


物理、化学系を卒業した新入社員は、学生実験の際に学習した測定精度の概念を使用し、部品A、Bを1個ずつ積上げるので、±○○を誤差と考えれば、

(誤差)=(1.0^2 + 0.5^2)^0.5 = 1.1

となり、

14.0±1.1mm

と答えるだろう。スジがいい。

ただ、それは、測定精度なので、やはり、対象は測定器の誤差の積上げに用いる方が好適である。


(過去の“測定精度”や“測定”に関連した記事)
50±2gのA,B金属を接合、合計質量は?①
50±2gのA,B金属を接合、合計質量は?②(②で終わり)
データのズレ―それは、測定器の違いです。1/2
データのズレ―それは、測定器の違いです。2/2



また、ありきたりなシミュレーションを行なうと、仮に、各部品の寸法が、何かしらの規格を満たし、その工程能力において、Cpk=1.33程度であったとする*。単純な足し算に、分布は正規分布を仮定し、試行回数を10,000回でシミュレーションを実施すると、以下のような感じ(ソフトウェアはCrystall Ball)。

*例えば、部品Aにおいては、9.0±1.0mmなので、8.0~10.0mmの間=2.0mmは、12の標準偏差からなると仮定している(計算上の標準偏差=2.0/12)。




同様に、工程能力を考慮すれば:

14.0±2.2mm

となる。


だが、グラフからも分かるように、13.5~14.5mmで99%以上のデータが存在する(99.7%程度だろう)。だからといって、いいのか?悪いのか?


それは、その検査を伴う工程による。大問題の場合もあるし、全く問題にならない場合もある。


この数字を頭に入れると、次の議論がいかに的を射ていないかがわかる。


「部品A、Bの最小値、最大値はそれぞれ、(8.0mm 4.5mm、10.0mm 5.5mm)なのだから、A+Bは12.5mm~15.5mm。これらの、値になったらどうするの?」


12.5mm?15.5mm?での議論?


A+Bの平均値は14.0mmで、先ほどのシミュレーションから標準偏差は0.186である。14.0mmからは約8標準偏差離れている(0.186×8=1.488)。何度も言うが、部品A、Bそれぞれの工程能力は1.33程度である(=製作されているor納入されている)。


すると・・・12.5mm、15.5mmをリミットとした時のCpkは、軽く2.00を越える(2.5程度)。その確率は1ppmもないだろう。


その工程での生産単位が、月に10,000単位程度であれば、8~9年に一度あるかないかの確率である。


次の工程で、こういったことまで想定した作業や行為といった準備を行なうのは、膨大な費用が発生する。


論点を変えれば、設計する際の“マージン”も上と同様な場合がある(取り過ぎている)。このようなことが連綿と積み重なって完成された製品というのは、本当に、大丈夫なのだろうか?


・・・安全を危惧しすぎて、逆に危険である。



<関連記事:再掲載(上と同じです)>
今日の記事は、以前にも記載したことがあります。
50±2gのA,B金属を接合、合計質量は?①
50±2gのA,B金属を接合、合計質量は?②(②で終わり)

<参考までに>
シミュレーション入門(正規分布限定ならエクセルで行なえます)
工程能力分析

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May 16, 2010

変更点が原因であると推定するのは新入社員の仕事です。

「現場の生産性が落ちている。」


製造業においては、現場での生産性低下は、お金を捨てているようなもので、大きな問題である。企業にもよるが、生産現場には、大よそ、当該製品の工程を理解している職人がいる。


はっきりいって、研究、開発者は、10年ぐらい種々の仕事を示さないと、その人には認められない。


確かに目立たないが、プロジェクトでは欠かせない要員で、時に、その仕事ぶりが理解できていない事業トップへは、その人の功績を、あえて多くの人が集う会議で披露したこともある。


さて、今日は、下のX-bar Rチャート。

*このデータは、統計解析ソフトMinitabに含まれているファイルによります。


X-barとは平均値で、このデータの場合、一回に5個のサンプルを計測する。その平均値の推移を上のグラフへ、R(レンジ=最大値―最小値)の推移を下のグラフで示している。


上のグラフで、2箇所、上方管理限界を越えていることがわかる。


こういうことがちょくちょく起こると、生産現場では結構生産性が低下している。で、冒頭の台詞なのである。


この現象に関するアプローチで、大抵の場合は、この2点の前後で、何か変わったことがないか、例えば、部材の変更やサプライヤーの違い、型の違い、品種の違いなどを調べる。


だが、問題は・・・


変更点しか調べず、関連性のへったくれもなく、変更点を原因にでっち上げてしまう、いや、もう知識も技術もなく、それしかしない場合がある。



いわゆる変更点は、いくつか挙げられる要因の一つで、原因に特定するには、有意性が必要である。それがQC(= Quality Control)である。


その悲しきオペレーターこそが、生産性低下の原因となる。



・・・変更点が原因であるとの推定は、新入社員でも出来ることです。

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May 12, 2010

研究開発の創造的行為に、実験計画法やタグチメソッドは仕事をしてくれない。

ある会議にて―

「・・・で、このデータを解析したところ、有意ですので、○○因子は、この製品の機能発達には有効です。」

「つきましては、ここでは、該当資材の・・・製造方法の・・・」

と進んでいく。。。


一見、普通のようだが、確かに、(冒頭の)研究、開発陣が自らの成果の確からしさを証明するのは―数字、特に、統計的な有意性ではある。


だからと言って、統計・解析が研究にヒントを与える事とは意味が違う。


伝統的な“ものづくり”では、工場でQCが多用される。その中には、多くの統計的な手法、ひいては実験計画法などがあり、こういった工業数学が、過大評価されている嫌いがある。


統計的な検定とは、結果論であり、通常の研究開発活動とは――

  1. 仮説を立てる
  2. 仮説を検証するための実験を準備する
  3. 実験を行う
  4. 結果から仮説を検証する
  5. 議論する

が、大まかな流れであり、結果から有意性を問うことが通常であるが、その作業に携わったことのある方は、おそらく:

『検証はなにも、統計解析ばかりではなく、さらに実験を行うこともある。』
『なにもかも、いやほとんどが直接的なデータを統計解析できない。』

などと考えるであろう。


事実、検証での統計は、実験結果の一次情報というよりは、例えば、これまでの実験データと現データを比較して、有意か否かを問うなど、直接的な統計解析でないことがほとんどである。


研究行為は、仮説、検証を繰り返すことがメインなので、分析→改善、など簡単にフェーズは進まない。むしろ、分析⇔改善、とループする。


結局は、種々の議論を経て、種々の検証方法を用いて、トライアンドエラーで有効な因子にたどり着くしかない。


設計段階にもなれば、コスト、耐久性などの面から、ロバストネスが求められるため、種々の因子を鑑み、最適化を行なう。ここでは、実験計画法やタグチメソッドの出番であろう。
*因子間の交互作用を把握する時は、研究段階でも実験計画法を用いることがあります。


有効な因子をトライアンドエラーで導き出す研究開発行為、導き出された因子に、種々の生産上の因子を加え、最適化を行なう設計以降の業務―目的が違えば、手法の有効度も異なる。



多くの経営的な研究からは、ある機能発現における技術的な成功確率はかなり高いことが知られている。ならば、研究開発行為の確からしさとは、極論すれば、テーマの選定であり、その行為は実は、経営行為と結びつきが深い。


*研究開発において、実験計画法やタグチメソッドを使用することを否定しているわけではありません。研究開発行為の出口では使用しなければならない場面は多くあります。



・・・実験計画法やタグチメソッドの本領発揮は、“最適化”です。



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May 9, 2010

データの“肝”をずらしてはいけません。

製造業で形骸化しているとは言え、小集団活動に類似した業務などで、特に工場では“歩留まり*”が主要な指標であることが多い。

*「原料(素材)の投入量から期待される生産量に対して、実際に得られた製品生産数(量)比率」のこと(Wikipedia「歩留まり」より)


確かに、現代の工場における歩留まりは、ある意味凄まじい数字ではある。それこそ“95程度では低い”程まで、カイゼンが積重ねられている。

とはいうものの、だからといって、マネジャーにとってはその数字は、プライマリーに考えてはいけない。


いくら、オペレーターが
「歩留まりは、99.0です。」


と言おうとも、大切なのは・・・


XYZ製品の歩留まりと廃棄費用
調査期間:20XX-mm-dd~dd


のとおり、“金額”である。歩留まりが高くても、上のグラフのように、廃棄費用も高ければ、他の工程より、この工程のカイゼンを続けていく方が、効果が高い(もちろん、時と場合によりますが)。


同じ工程にも多くの、指標があり、現代でも生残っているということは、カイゼンが積重ねられてきた工程である。


どれかひとつくらいは、高得点であることは当然である。


さらに、この製品が、残念ながら、赤字であったとする。さて、またまた得意技を探していくと・・・


「ある調査会社によると、市場占有率がトップである。」


ということが判明した。早速、トップは、従業員を鼓舞するのに朝礼で檄を飛ばした。上のグラフの感じと同じである。肝心なことをうまく言っていない。この場合、肝心なことは:


“市場占有率が1位で、その事業が赤字なら、長くはない・・・だろう。”


と、普通の従業員は感じるのだが・・・



・・・データの“肝”をずらしてはいけません。

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May 5, 2010

データの解釈には、思惑があります。

今日は、統計解析(というよりデータです)の集計に関する記事です。


ある企業の■■製品の○○サービスについての調査が行なわれた。会議では、以下のデータが示され:


■■製品の○○サービスについての調査
調査期間:○○~○○、対象:XXXXX

「このサービスに興味がある顧客においては、実に70%を超える方の、利用、もしくは今後の利用が見込めます。」

と発言があった。

もちろん、企業には種々のシーンがあるので、この記事の主題のようなことがすべてにおいて、起こるわけではない。


が、実は、彼は(彼女は)、一枚、データの分析を省略している(としましょう)。
例えば下:


このグラフにおける、パイチャート(左)。よく見ると、■■製品の○○サービスに興味があるのは、たったの15%であり、その内訳、右のグラフを、パイチャートに作成し直していたのである。

おそらく、企業が注力しなければならないのは、(このサービスを展開していくのであれば)サービス自体の展開についてであろう。


彼or彼女は、データの改ざんを行なっているわけではない。
その製品で、“15%”という数字は、実は、とても大きな反響かもしれない。

そう、解釈なのである。


単なる事実は、そのサービスが確実に見込めるのは、
(「今後利用する」はその確率を50%とする)

100(顧客数)×0.15(興味)×{0.55(利用)+(0.20×0.50)(今後の利用)}=9.75 となり、


「顧客数に対し、約10%程度である」と推定される。
*もちろん、様々に係数はあると思います。


要は、この解釈なのである。
数字やグラフは、時に、根拠に見えてしまうのが不思議です。



・・・データの解釈には、思惑があります。

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May 2, 2010

データのズレ―それは、測定器の違いです。2/2

(つづき)

前記事では、測定に関する<方法と精度>の“方法”について述べた。


今回は、“精度”についてである。これは、例えが分かりやすい。


*   *   *   *

ある製品の工程では、最終工程の検査で、製品の強度テストが行なわれていた。大抵、20単位程度の製品を試験に用いていた


試験に用いていた」―いい表現であるが、要は、破壊試験なので、製品を壊すだけのことである。良品の廃棄に等しい。なので、単価が高い製品であればあるほど、この検査の個数は少ないほうがいい。


その強度はN(ニュートン)で示され、250N以上であればいいらしいが、データを見ると・・・

600N
500N
700N
700N
500N
800N
.
.
.

「待て待て、それ有効数字(Wikipedia)が1桁じゃないか」

いくら、何百Nといっても、所詮は、○×10^2(便宜上“^”で表現)である。上の例では、実質、5,6,7及び8しかデータがないに等しい。


だから、250N以上であればいいことを確認するのに、破壊する個数が増加するのである。有効数字が大きくなることは、同じデータ範囲であっても、細かくデータを測定することができる。


これは(=有効数字が大きくなることは)、経験的に、正規分布へ近づくことを意味している。

正規分布に従わない場合においても、工程能力分析は実施可能で、データを変換し、工程能力を算出する、という手順で行なうことができる。


だが・・・そら、正規分布のほうが、後々(種々の検定など)のことを考えると、楽なことはいうまでもありません(問題のある工程のデータが正規分布でない場合はこの限りではありません)。


ということで、先ほどの測定システムは、あまりに大雑把だったので、少し、精密に計測できる測定器を用いた結果、データは・・・


607
526
727
684
478
849
.
.
.

となり、多くの個数を破壊試験に用いなくても、工程能力を計算できるようになり、破壊試験個数を半減できました(チャンチャン)。



*   *   *   *

まさかとは思われるかもしれないが、このような話に類似するプロジェクトは本当に多い。何かしら、測定に関する事柄がネックになっている。


あくまで、注意すべきは、“方法”と“精度”なのです。


ちなみに・・・

このような類のプロジェクトは、当たり前の話、すぐに、大きな効果金額が計上できる。


しかしながら・・・



・・・小集団やシックスシグマプロジェクトの効果金額は、売上や利益に関するものでない限り、大きければいいというものではありません。この記事の例では、効果金額が大きいほど、その工程管理のレベルの低さを表明しているようなものと言えます。


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May 1, 2010

ミクロ経済学―備忘録22

*サイト運営者の備忘録で、『マンキュー経済学〈1〉ミクロ編』のキーワードを各章ごとにまとめたものです。

*用語の検索は“ミクロ編キーワード全章表示”にて、“Ctrl+F” での検索窓から可能です。


第22章 ミクロ経済学のフロンティア(最終章です)


  • 情報の非対称性(information asymmetry)―ある事柄に関連する知識をどれだけ入手しているかに差があるとき、それを情報の非対称性という。
  • モラルハザード(moral hazard)―完全に監視されていない個人が正直でなかったり、他の望ましくない行動に走る傾向のこと。雇用主は、モラルハザードの問題に次のように対処することができる。
    ○監視の改善(better monitoring)
    ○高賃金(high wages)
    ○後払い(delayed payment)
  • エージェント(agent)―プリンシパル(依頼人)と呼ばれる他人の為に行動する人物。
  • プリンシパル(principal)―エージェント(代理人)と呼ばれる人物がその人のために行動する対象の人物。
  • 逆選択(adverse selection) ―観察できない属性の組み合わせにより、情報の無い集団(人)の観点からは望ましくない状態になる傾向。
  • シグナリング(signaling)―シグナリングとは、情報をもっている集団(人)が、情報の無い集団(人)に対して私的情報を明らかにするためにとる行動。
  • スクリーニング(screening)―スクリーニングがおきるのは、情報のない集団(人)が、情報のある集団に対して情報を明らかにさせようとするときである。
  • コンドルセの投票パラドックス(Condorcet paradox)―多数決原則が社会にとって推移的な選好を作り出せないこと。
  • アローの不可能性定理(Arrow’s impossibility theorem)―ある条件のもとで、個人の選好を集約して、正当な一つの社会的な選好を導き出す仕組みは存在しないことを示す数学的な結果のことである。以下の全てを満たす投票システムは存在しない。
    ○一致性(unanimity)
    ○推移性(transitivity)
    ○無関係な選択肢からの独立性(independence of irrelevant alternatives)
    ○独裁者の不在(no dictators)
  • 中位投票者定理(median-voter theorem)―有権者全員で直線上の一点を選び、各有権者はその点が自分の最も望ましい点と最も近くなることを願うとき、過半数原則の多数決制では、中位投票者が最も好む点を全員で選ぶ点として取り上げることになることを示す数学的結果。
  • 利己的な政治家(self-interested politicians)―政治家にも利己心が行動の動機になっている者がいる。政治家には、自分の有権者の支持を確保する為に国益を犠牲にする者もいる。



<学習の助けに>
マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
「みごろ、よみごろ、しらべごろ」より。
“「マンキュー経済学 [第二版] ミクロ編 パワーポイント 日本語スライド」”


<参考書籍>

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ミクロ経済学―備忘録21

*サイト運営者の備忘録です。
*『マンキュー経済学 ミクロ編』のキーワードです。

第21章 消費者選択の理論


  • 予算制約線(budget constraint)―予算制約が示しているのは、消費者が買うことができる消費の組み合わせ(“bundles”)であり、予算制約線が示しているのは、消費者の所得と二つの財の価格が所与の(given)ときに、消費者が買うことができる財の量の組み合わせである。
  • 無差別曲線(indifference curve)―消費者に対して同じレベルの満足を与える消費の組み合わせの点を繋げた曲線。①(右)上方の無差別曲線上の点は、(左)下方の無差別曲線上の点よりも好まれる、②無差別曲線は右下がりである、③無差別曲線は交わらない、④無差別曲線は原点からみて内側にふくらんでいる、という特徴を持つ。
  • 限界代替率(MRS:marginal rate of substitution )―消費者が一つの財を別の財に望んで交換したいと思う比率であり、無差別曲線上の任意の一点における傾きのことをいう。
  • 完全代替財(perfect substitutes)―直線の無差別曲線を持つ二つの財は、完全代替財である。この場合の限界代替率は、固定された数字(定数)になる。例えば、2。
  • 完全補完財(perfect complements)―直角の無差別曲線を持つ二つの財は、完全補完財であるという。
  • 正常財(normal good)―消費者の所得が増加したときに消費者がよりその財を多く購入する場合には、その財は正常財もしくは上級財と呼ばれる。
  • 劣等財(inferior good)―消費者の所得が増加したときに消費者がその財をより少なく購入する場合には、その財は劣等財もしくは下級財と呼ばれる。
  • 所得効果(income effect)―価格変化によって消費者が上方の(もしくは下方の)無差別曲線に移動した時の消費の変化である。
  • 代替効果(substitution effect)―価格変化によって同じ無差別曲線上の異なる限界代替率を備えた別の点に消費者が移動した時の消費の変化である。
  • ギッフェン財(giffen goods)―ギッフェン財とは、価格上昇が需要量を増加させる財のことである。所得効果が代替効果を上回る場合に発生する。需要曲線は右上がりになる。



<学習の助けに>
マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
「みごろ、よみごろ、しらべごろ」より。
“「マンキュー経済学 [第二版] ミクロ編 パワーポイント 日本語スライド」”


<参考書籍>

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ミクロ経済学―備忘録20

*サイト運営者の備忘録です。
*『マンキュー経済学 ミクロ編』のキーワードです。


第20章 所得不平等と貧困


  • 貧困率(poverty rate)―世帯所得が貧困ラインと呼ばれる絶対水準を下回る世帯に属する人々の全人口に対する百分比。
  • 貧困ライン(poverty line)―米国の場合、連邦政府によって決められた絶対的な所得の水準のこと
  • 現物給付(in-Kind transfers)―貧しい人々に金銭以外の財・サービスの形で与えられる給付を現物給付という。
  • ライフサイクル(life cycle)―人生の中での通常の所得変化のパターンのこと。例)若い労働者は仕事を始めたばかりのときには低い所得しかもらえない。所得は、労働者が経験をつみ成熟していくにつれて上がっていく。所得は50歳程度でピークに達する。その後、65歳頃に退職するまでに急速に減少する。
  • 恒常所得(permanent income)―通常受け取る、あるいは平均的に受け取る所得である恒常所得に依存する。
  • 功利主義(utilitarianism)―社会におけるすべての人の総効用を最大化する政策を政府は選択すべきであるという政治哲学。功利主義の創始者は、イギリスの哲学者ジェレミー・ベンサムとジョン・スチュワート・ミルである。
  • 効用(utility)―個人が現在の境遇から得る幸福感や満足感の尺度のこと。
  • リベラリズム(liberalism;自由主義)―「無知のベール」に包まれた公平な観察者にとっても公正と評価されるような政策を、政府は選択すべきであるという政治哲学。この考え方は、哲学者ジョン・ロールズが展開した考えである。公共政策は、マクシミン原則にしたがうべきであり、全ての人の効用の総和を最大化するのではなく、最小の効用を最大化するべきなのであるという考え。このアイデアでは、所得分配を一種の社会保険として考えることができる。
  • マクシミン原則(maximin criterion)―もっとも貧しい状況にある人々の効用を最大化するという主張。
  • リバタリアニズム(libertarianism;自由至上主義)―政府は罪を罰し、自発的な同意を守らせるべきだが、所得を再分配すべきでないという政治哲学。 自由至上主義者は、機会の平等のほうが所得の平等よりも重要であると主張する。
  • 生活扶助(welfare)―支援が必要な人々を助ける政府のさまざまなプログラム。
  • 負の所得税(negative income tax)―高所得世帯から税収を集め、低所得世帯に移転する方法である。



<学習の助けに>
マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
「みごろ、よみごろ、しらべごろ」より。
“「マンキュー経済学 [第二版] ミクロ編 パワーポイント 日本語スライド」”


<参考書籍>

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ミクロ経済学―備忘録18,19

*サイト運営者の備忘録です。
*『マンキュー経済学 ミクロ編』のキーワードです。

第18章 生産要素市場


  • 生産要素(factors of production)―財・サービスの生産に用いる投入物。生産要素への需要は派生需要(derived demand)である。三つの最も重要な生産要素は労働と土地と資本である。
  • 生産関数(production function)―生産に用いる投入物の量と産出物の生産量との関係を表す。
  • 労働の限界生産物(marginal product of labor)―追加的な1単位の労働の投入による産出量の増加。
  • 限界生産物逓減(diminishing marginal product)―労働者数が増加するにつれて、労働の限界生産物は減少する、より多くの労働者が雇われるにつれて、それぞれの追加的な労働者は以前に雇われた労働者よりも生産に対してより少なく貢献する、生産関数の傾きは労働者数が増加するにつれて緩やかになる、の特徴。
  • 限界生産物の価値(value of marginal product of labor)―投入物の限界生産物に産出物の市場価格をかけたもの。
  • 資本(capital)―財・サービスの生産に使用される設備と建造物のストックを指す。経済の資本とは、新しい財・サービスを生産するために現在利用されている、過去に生産された財の蓄積を表す。



第19章 労働市場の経済学


  • 補償格差(compensating differential)―金銭以外の面で仕事の属性が異なることによって発生する賃金格差のことである。
  • 人的資本(human capital)―教育や実地訓練(on-the-job training)のような人々への投資の蓄積。
  • 労働組合(union)―賃金や労働条件について雇用主と交渉する労働者の団体。
  • ストライキ(strike)―組合によって労働者が企業から引き揚げられること。
  • 効率賃金(efficiency wages)―労働者の生産性を高めるために企業が均衡水準以上の賃金を支払うことで、効率賃金の理論が述べていることは、企業は高賃金を払うことによってより高い利潤をえることができるということである。その理由は、高賃金によって労働者の生産性を高めることができるからである。
  • 差別(discrimination)―人種や民族や性や年齢など人的な特徴が異なるだけの同じような個人に対して異なる機会を市場が提供するときである。


<学習の助けに>
マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
「みごろ、よみごろ、しらべごろ」より。
“「マンキュー経済学 [第二版] ミクロ編 パワーポイント 日本語スライド」”


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ミクロ経済学―備忘録16,17

*サイト運営者の備忘録です。
*『マンキュー経済学 ミクロ編』のキーワードです。


第16章 寡占


  • 寡占(oligopoly)―わずかの販売者のそれぞれが同一もしくはよく似た産品を販売する市場構造。
  • 独占的競争(monopolistic competition)―多くの企業が同一ではないが良く似た産品を販売する市場構造。
  • 結託、共謀(collusion)―ある市場において企業が、生産量や価格について行う合意、協定。
  • カルテル(cartel)―協調して行動する企業グループ。
  • ナッシュ均衡(Nash equilibrium)―相互作用をする経済主体が、他の主体が選んだ戦略を前提として、それぞれが自らにとって最良の戦略を選んでいる状況をさす。
  • ゲーム理論(game theory) ―人々が戦略的状況のなかでどのように振舞うかについての研究である。戦略的意思決定とは、自分がどのような行動を行うか決定するときに、他の人々がその行動にどのように反応するかを考慮しなければならないという状況である。
  • 囚人のジレンマ(prisoners' dilemma )―協力を維持することの難しさについての洞察を示している。しばしば、人々は(そして企業も)、協力がお互いに利益になる状況でさえ、協力ができない場合がある。
  • 支配戦略(dominant strategy )―他のプレーヤーが選ぶ戦略に関わらず、あるプレーヤーにとって最良の戦略のことである。




第17章 独占的競争


  • 独占的競争(monopolistic competition)―同質でないが良く似ている製品を売る多くの企業がいる市場構造。
  • 製品多様化の外部性―消費者が新製品の導入によって何らかの消費者余剰を得るので、新たな企業の参入は消費者に対して正の外部性をもたらす。
  • ビジネス収奪の外部性―新たな競争企業の参入によって他の企業が顧客と利潤を失うので、新たな企業の参入は既存企業に対して負の外部性をもたらす。


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マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
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ミクロ経済学―備忘録14,15

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第14章 競争市場における企業


  • 競争市場(competitive market)―多くの買い手と売り手が同一の財を取引し、その結果、個々の買い手と売り手が価格受容者となる市場。
  • 平均収入(average revenue)―総収入を販売量で割ったもの。典型的な一単位の販売物から企業がどれだけの収入を得るか。完全競争において、平均収入はその財の価格に等しい。
  • 限界収入(marginal revenue)―追加的な1単位の販売による総収入の変化。競争企業にとって、限界収入は財の価格に等しい。
  • サンクコスト(埋没費用、sunk costs) ―すでに投下されて回収できない費用のことである。企業は退出(=市場から撤退する)を決定する場合には、サンクコストを考慮するが、操業停止(=一定の期間だけ何も生産しないという短期の決定)を決定する場合にはサンクコストを無視する。



第15章 独占


  • 独占(monopoly)―とは、もし、その企業が、その生産物の唯一の販売者である場合、そして、その生産物が密接な代替財を持たない場合である。独占になる基本的な原因は参入障壁(barriers to entry)である。
  • 自然独占(natural monopoly)― 一つの企業が、二つまたはそれ以上の企業よりも小さな費用で市場全体に財やサービスを供給できることから生じる独占。
  • 価格差別化(price discrimination)―二人の顧客への生産費用が同じであっても、別々の顧客に違う価格で同じ財を販売する慣行のことである。




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マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
「みごろ、よみごろ、しらべごろ」より。
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ミクロ経済学―備忘録13

*サイト運営者の備忘録です。『
*マンキュー経済学 ミクロ編』のキーワード。


第13章 生産の費用


  • 総収入(total revenue)―生産した財の販売により企業が受け取る金額。
  • 総費用(total cost)―企業が生産において利用する投入物の市場価値。
  • 利潤(profit)―企業の総収入マイナス総費用である。利潤=総収入-総費用。
  • 明示的費用(explicit costs) ―企業によって直接に現金の支払を必要とする投入物の費用である。
  • 潜在的費用(implicit costs) ―企業によって現金支払の必要はない投入物の費用である。
  • 経済学上の利潤(economic profit)―総収入から総費用であり、総費用は明示的費用と潜在的費用の双方を含んでいる。
  • 企業の会計上の利潤( accounting profit )―企業の総収入-(企業の明示的費用)である。
  • 生産関数(production function )―ある財を生産する際に利用される投入物の量と財の産出量との関係。
  • 限界生産物(marginal product)―追加的に投入物を一単位増やしたときの生産の増大分。
  • 限界生産物逓減(diminishing marginal product)―投入物の量が増大するに従って、ある投入物の限界生産物が減少していくこと。
  • 固定費用(fixed costs)―生産物の量が変化しても、変化しない費用のことである。
  • 可変費用(variable costs)―生産物の量の変化と共に変化をする費用のことである。
  • 平均総費用(average total costs)―総費用を生産量で割ったもの。
  • 平均固定費用(average fixed costs)―固定費用を生産量で割ったもの。
  • 平均可変費用(average variable costs)―可変費用を生産量で割ったもの。
  • 限界費用(marginal cost)― 一単位の追加的な生産をしたときに総費用がどれだけ上昇するかを測っている。限界費用=総費用の変化/生産量の変化
  • 効率的規模( efficient scale )―平均総費用が最小化される生産量に対応し、この生産量を企業の効率的規模という。
  • 規模の経済(economies of scale) ―長期的な平均総費用が生産量が増加するに従って小さくなる性質のこと。
  • 規模の不経済(diseconomies of scale) ―長期的な平均総費用が生産量が増加するに従って大きくなる性質のこと。
  • 規模に関して収穫一定(constant returns to scale)―長期的な平均費用が生産量の増加がするときに、同じままである性質。



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ミクロ経済学―備忘録11,12

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第11章 公共財と共有資源


  • 排除可能性(excludability)―人々がその財を使用することを妨げうるかどうかという財の性質。
  • 競合性(rivalry)―ある人がその財を使用することによって、他の人の利用できる量が減少するという性質。
  • 私的財(private goods)―排除可能であり、競合的である財。
  • 公共財(public goods)―排除可能でも競合的でもない財。
  • 共有資源(common resources)―競合的だが、排除可能ではない財。
  • 自然独占(natural monopolies)―排除可能であるが競合的でない財。
  • フリーライダー( free-rider )―財から便益を得るが、それに対する支払を避ける人のこと。
  • 費用便益分析(cost benefit analysis) ―公共財を供給することによる費用と便益を比べる研究のことである。公共財を供給するかしないかを決定する為には、その財を利用する全ての人々の総便益が公共財を供給・維持する費用に対して比較されなければならない。
  • 共有地の悲劇(tragedy of the commons )―共有資源が、社会全体の観点から、望ましいだけよりも多く利用されてしまうかを説明する比喩。



第12章 税制の設計


  • 財政黒字(budget surplus)―政府の収入が支出を上回っている状態。
  • 財政赤字(budget deficit)―政府の支出が収入を上回っている状態。
  • 平均税率(average tax rate)―支払われる総税額を総所得で割ったもの。
  • 限界税率(marginal tax rate)―1ドルの所得の増加に対する税の支払い増加分。
  • 一括税(lump-sum tax)―すべての人が同額を支払う税。
  • 応益原則(benefits principle)―政府によるサービスから受ける便益に応じて税を支払うべきだという考え方。公共財を私的財に近づけようとするもの。
  • 応能原則(ability-to-pay principle)―各人が税をどれだけ負担できるかに応じて課税されるべきだという考え方。垂直的衡平、水平的衡平の二つの系の概念がある。
  • 垂直的衡平(vertical equity)―高い支払能力(担税力)をもつ納税者は多くの金額を供出すべきであるという考え方。
  • 水平的衡平(horizontal equity)―同じような支払能力をもつ納税者は同じ金額を支払うべきであるという考え方。
  • 比例税(proportional tax)―高所得の納税者も低所得の納税者も所得の同じ割合を支払う税。
  • 逆進税(regressive tax)―高所得の納税者の方が低所得の納税者よりも税が所得に占める割合が小さい税。
  • 累進税(progressive tax)―高所得の納税者の方が低所得の納税者よりも税が所得に占める割合が大きい税。




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ミクロ経済学―備忘録9,10

*このページは、サイト運営者の備忘録です。(テキスト:『マンキュー経済学ミクロ編』)


第9章 応用:国際貿易


  • 世界価格(world price )―世界市場で実現されている価格のこと。
  • 関税(tariff)―海外で生産され国内で販売される財に対してかけられる税金のこと。
  • 輸入割当て(import quota )―海外で生産され、国内で販売される財の量に対する制限。


第10章 外部性



  • 外部性(externality )―ある人の行動が周囲の人が周囲の人の福祉に、影響を与えること(金銭の補償はない)。市場を非効率的にして、総余剰を最大化できないようにする場合がある。影響が悪影響の場合、負の外部性(環境汚染など)、好影響なら正の外部性(新しい技術の開発など)という。
  • 外部性の内部化(internalizing an externality) ―人々が自らの行動の外部的効果を考慮に入れるようにインセンティブ(誘因)を変更することである。
  • コースの定理(coase Theorem )―もし民間の当事者たちが資源の配分について費用をかけずに交渉できるのであれば、外部性の問題はつねに民間市場で解決され、資源が効率的に配分される、という命題である。
  • 取引費用(transactions costs)―当事者たちが契約に合意し、それを遂行する過程で負担する費用のこと。
  • ピグー税(pigovian taxes) ―負の外部性を補正するために利用される税のこと。



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ミクロ経済学―備忘録7,8

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第7章 消費者、生産者、市場の効率性

第8章 応用:課税の費用



  • 厚生経済学(welfare economics)―資源の配分がどのように経済的福祉(economic well-being)に影響しているかを研究する分野。
  • 支払い許容額(willingness to pay) ― 一人の買い手がある財について払ってもよいと考える最大の額。
  • 消費者余剰(consumer surplus)―買い手の支払い許容額から、買い手の実際の支払額を差し引いた額のこと。測っているのは買い手自身が認識する財からの得られる便益である。
  • 生産者余剰(producer surplus) ―売り手がある財について支払われる額から、売り手の費用(cost:財を生産するために売り手が放棄しなければならないすべてのものの価値) を差し引いた額である。生産者余剰が測るのは、売り手が市場に参加することによって得る便益である。
  • 効率性(efficiency) ―社会の全構成員によって享受されている総余剰を最大化するような資源配分の特徴である。
  • 衡平(equity) ―さまざまな買い手と売り手の間の福祉(well-being)の分配の公平さのことである。
  • 死荷重(deadweight loss) ―課税のような市場の歪みにから生じる総余剰の減少のことである。


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ミクロ経済学―備忘録5,6

*サイト運営者の備忘録です。
*『マンキュー経済学ミクロ編』のキーワードです。



第5章 弾力性とその応用


  • 弾力性(elasticty)―需要量あるいは供給量が、その決定要因の一つに反応する度合いを測る尺度。
  • 需要の価格弾力性(price elasticity of demand) ―ある財の価格の変化に対して、その財の需要量がどれだけ反応するかを示す測定指標である。需要量の変化率を価格の変化率で割ることで計算される。
  • 総収入(total revenue) ―ある財の買い手によって支払われ、売り手によって受け取られる額のことである。その財の価格×販売量。
  • 需要の所得弾力性(income elasticity of demand)―消費者の所得の変化に対して需要量がどれだけ反応するかを測定したものである。
  • 供給の価格弾力性(price elasticity of supply) ―ある財の価格変化に対して、財の供給量がどれだけ変化するかを測定したものである。



第6章 需要、供給、および政府の政策


  • 価格の上限規制(price ceiling) ―ある財を売ることができる法的に最大限の価格。
  • 価格の下限規制(price floor)―ある財を売ることができる法的に最低限の価格。
  • 税の帰着(tax incidence) ―市場の参加者の中でどのように税の負担が割り振られる方法。


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ミクロ経済学―備忘録4

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第4章 市場における需要と供給の作用


  • 市場(market)―特定の財やサービスについての売り手と買い手の集まり
  • 競争市場(competitive market )―多くの買い手と売り手が存在し、特定の売り手や買い手が市場価格に影響を及ぼさないような市場のことをいう。
  • 財の需要量(quantity demanded)―買い手が買いたいと思い、そして買うことができる財の量のこと。
  • 需要法則(law of demand )―他の条件を一定として、需要量が価格の上昇につれて減少し、価格の下落につれて増大するという関係のこと。
  • 需要表(demand schedule )―財の価格と需要量の関係を示した表。
  • 需要曲線(demand curve)―財の価格と需要量の関係を表すグラフ。
  • 正常財(normal good )―所得の増加につれてその財への需要が増加する財。もしくは上級財とも言う。
  • 劣等財(inferior good )―所得の増加につれてその財への需要が減少する財。もしくは下級財とも言う。
  • 代替財(substitutes )―一つの財の価格低下が別の財への需要を減少させるとき、その二つの財は代替財であるという。
  • 補完財(complements )―一つの財の価格低下が別の財への需要を増大させるとき、その二つの財は補完財であるという。
  • 供給量(Quantity supplied )―売り手が販売を望み、そしてそれが可能な量。
  • 供給法則(law of supply)―他の条件を一定として、ある財の価格が上昇すると供給量は増大し、価格の下落につれて供給量は減少すること。
  • 供給表(supply schedule)―ある財の価格と供給量の関係を表す表。
  • 供給曲線(supply curve)―ある財の価格と供給量の関係を表すグラフ。
  • 均衡(equilibrium )―供給量が需要量と一致するレベル(水準)に価格が達した状況のこと。
  • 均衡価格(equilibrium price)―供給量と需要量が釣り合っている時の価格。
  • 均衡取引量(equilibrium Quantity)―均衡価格における需要量と供給量のこと。
  • 余剰、超過供給(surplus, excess supply)―市場価格が均衡価格を上回っている時には、供給量が需要量を上回っている。
  • 不足、超過需要(shortage, excess demand)―市場価格が均衡価格を下回っているとき、需要量は供給量を上回っている。
  • 需要と供給の法則(Law of supply and demand )―需要と供給の法則とは、どの財の価格も供給量と需要量が一致するところまで調整されるという主張。



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ミクロ経済学―備忘録2,3

『マンキュー経済学』ミクロ編のキーワードです。
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第2章 経済学者らしく考える

  • フロー循環図(circular-flow diagram) ―視覚的な経済モデルであり、お金のフローがどのように家計と企業の間を流れているかを示している。
  • 生産可能性フロンティア (production possibilities frontier) ―利用可能な生産要素と利用可能な生産技術が与えられている(もうすでに決まっている)場合に、その経済が生産することができる生産物のさまざまな組み合わせを描いたグラフ。
  • ミクロ経済学(microeconomics) が焦点をあてるのは、経済の個別の部分である。具体的には、どのように家計と企業が意思決定を行い、そして特定の市場において相互に作用しあっているか。
  • マクロ経済学(macroeconomics) が見ているのは経済全体である。経済全体の現象、例えば、インフレーション、失業、そして経済成長などである。
  • 実証な主張(positive statements)―現実世界がどのようになっているかについての主張。
  • 規範的な主張(normative statements) ―現実世界がどのようにあるべきかを規定しようとする主張。



第3章 相互依存と交易(貿易)からの利益


  • 絶対優位(absolute advantage)―ある財の生産性に基づく生産者間の比較。
  • 比較優位(comparative advantage)―ある財の機会費用に基づく生産者間の比較。
  • 輸入(imports)―海外で生産されて国内で販売される財。
  • 輸出(exports)―国内で生産されて海外で販売される財。


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ミクロ経済学―備忘録1

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経済学の十大原理


  • 第1原理:人々はトレードオフ(相反する関係)に直面している。「無料の昼食といったものはどこにもない!」
  • 第2原理:あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である。機会費用など
  • 第3原理:合理的な人々は限界的な部分で考える。限界的な変化
  • 第4原理:人々はさまざまなインセンティブ(誘因)に反応する。費用や便益
  • 第5原理:交易(取引)はすべての人々をより豊かにする。
  • 第6原理:通常、市場は経済活動を組織する良策である。
  • 第7原理:政府は市場のもたらす成果を改善できることもある。
  • 第8原理:一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している。生産性
  • 第9原理:政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する。インフレーション
  • 第10原理:社会はインフレーションと失業率の短期的トレードオフに直面している。フィリップス曲線



  • <追記>
    第1章 経済学の十大原理のキーワード



    • 希少さ(scarcity)―社会の資源に限りがあるという性質(そのために、人々が持ちたいと思う全ての財やサービスを生産することができないということである。)
    • 経済学(Economics)―社会がどのように希少な資源を運営・管理するかを学び考える学問・教科である。
    • 効率(efficiency) ―社会がもつ希少な資源から最大限のものを得るということである。
    • 衡平(equity)―経済的な繁栄から得られる便益(benefit)が、社会の構成員に公正に配られる(分配される)ことである。
    • 機会費用(opportunity cost)―あるものを獲得するために放棄したもの。
    • 限界的な変化(marginal changes) ―既存の行動計画に対する、微小かつ微増の調整のことである。
    • 市場経済(market economy) ―数多くの企業と家計が、財とサービスの市場において影響しあうなかで、それぞれに分権的な意思決定を行うことによって資源の配分が決定される経済のことである。
    • 市場の失敗(market failure)―市場が自分の力で資源を効率的に配分するのに失敗した状態。
    • 外部性(externality)―ある者のの行動が、無関係な人の福祉(暮らし向き)に影響を与える場合。
    • 市場支配力(market power) 一人の個人もしくは小集団が市場価格を不当に左右できる能力のことである。
    • 生産性(productivity)―労働者1人1時間あたりの労働によって生産される財とサービスの量。
    • インフレーション(inflation)―経済のおける物価の上昇のことである。
    • フィリップス曲線(Phillips curve)―インフレーションと失業の短期的なトレードオフ関係を示している。
    • 景気循環(business cycle)―雇用や生産といった経済活動の変動。





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    マンキュー経済学―ミクロ編での講義パワーポイント。
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