製造業で形骸化しているとは言え、小集団活動に類似した業務などで、特に工場では“歩留まり*”が主要な指標であることが多い。
*「原料(素材)の投入量から期待される生産量に対して、実際に得られた製品生産数(量)比率」のこと(Wikipedia「歩留まり」より)
確かに、現代の工場における歩留まりは、ある意味凄まじい数字ではある。それこそ“95程度では低い”程まで、カイゼンが積重ねられている。
とはいうものの、だからといって、マネジャーにとってはその数字は、プライマリーに考えてはいけない。
いくら、オペレーターが
「歩留まりは、99.0です。」
と言おうとも、大切なのは・・・
XYZ製品の歩留まりと廃棄費用
調査期間:20XX-mm-dd~dd
のとおり、“金額”である。歩留まりが高くても、上のグラフのように、廃棄費用も高ければ、他の工程より、この工程のカイゼンを続けていく方が、効果が高い(もちろん、時と場合によりますが)。
同じ工程にも多くの、指標があり、現代でも生残っているということは、カイゼンが積重ねられてきた工程である。
どれかひとつくらいは、高得点であることは当然である。
さらに、この製品が、残念ながら、赤字であったとする。さて、またまた得意技を探していくと・・・
「ある調査会社によると、市場占有率がトップである。」
ということが判明した。早速、トップは、従業員を鼓舞するのに朝礼で檄を飛ばした。上のグラフの感じと同じである。肝心なことをうまく言っていない。この場合、肝心なことは:
“市場占有率が1位で、その事業が赤字なら、長くはない・・・だろう。”
と、普通の従業員は感じるのだが・・・
・・・データの“肝”をずらしてはいけません。
0 件のコメント:
コメントを投稿