米国の金融危機は冷静に考えるほど、とんでもないことになっている。

2008年12月1日

t f B! P L
GMやクライスラーの事業存続が危ぶまれる現在、米国の金融危機への対処は機能しているのか?残念ながら、大きな企業の事業存続が危ぶまれる段階まで来ているのは、日本では産業再生機構が2003年だったことを思えば、いわゆる金融危機での第一段階である流動性危機への対処もスムーズにいかなかったようである。

かといって、自動車や家電のように日本の経験を輸出できるか否かは・・・それは、できないのである。というのも、欧米諸国の国民がゼロ金利や0.2%程度の金利で我慢するわけがないからである。日本では日本の国民があの金利で我慢した面の貢献度は意外に高いのである。

結局は、味わいたくない(研究済みの)日本の経験を、一気に味わいつつあるのである。

これは、結構深刻な事態で、最近、各国が預金保護など、とにかく安全であることの宣言合戦があるが、冷静に考えれば、特にEUなどは、GDPより銀行の資産の方がはるかに高いのであるから、どう保障するのであろうか・・・

まさか、輪転機?いやいや、それはとんでもなくインフレを起こしてしまう。戦争か?
それほどまでに事態は逼迫している。なにせ、昨年の10月に比して、3,000兆円もの資産が失われたのであるから[1]・・・。

1986年から現在までの株価、ドル円推移(週足)

・・・企業を経営している方は・・・”キャッシュ”です。


<参考記事>
[1]「株安・円高深まる混迷、世界の時価総額半減」2008.10.26, 日本経済新聞 3ページ.

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