日本に適したオープンイノベーション*とは何か。
*オープンイノベーション(企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造することをいう。)
この用語(概念?)がよく言われるようになったとき、現場の研究者や開発者は、『何を今更?』といった感じであった。日本においても、企業では、伝統的にサプライヤー、大学との研究は日常茶飯事であったからである。
ところが、共同研究などは、阿吽の呼吸で行なってきた面もあり、いざ、その感覚で、国際的なプロジェクトに臨むと、特許の取り扱いなど、多くの問題が噴出する(逆に米国、欧州などの特許制度についてはよく理解しているのだが・・・)。
本レポート(インタビュー)は、そういった課題に対し、以下の3点について述べられている。
1.職務発明
2.ライセンシー(実施権者)の立場が弱いこと
3.技術流出
大よその問題は、情報の劣化に対するものだが、上記の1~3で起こる諸問題は、日本では、係争する際、情報(いわゆる技術情報も含む)をすべて公開していかなければならない。
こうなると、当該企業の技術ばかりか戦略までもわかってしまう(研究者は、大よその方向性をつかむことができる)。
それぞれの企業、大学の背景(国・地域の特許制度)を鑑みた事前の契約は、慎重に行わなくてはならないことは言うまでもない。
・・・知財経営は、現場の研究者、開発者の関心事でなければなりません。
<参照元>
○インタビュー:イノベーション 3つの死角
産学官連携ジャーナル Vol.6 No5 2010, pp4-10.
<参考までに>
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