複雑性への対応

2007年1月11日

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「複雑な現代社会」とはよく聞くフレーズである。 技術においては、それらを統括できるのは設計である。成熟化とともに技術は複雑化する。

一つの因子を変更すれば、交互作用も含み、多くの因子に影響を与える。現場では、最適化が行われる。このことにあまりにも執着すると、経験と勘に頼るものとなってしまい、製品は硬直する。

いずれは、単純化された技術が現われ、それまでの技術を陳腐化する、とはアルトシュラーが多くの特許を分析し技術傾向としてまとめた一つの法則である。 

組織で言い換えると、このことは「利害」が絡みあっているといえる。 硬直した組織は死んでいる。死んでいる組織からは利益は出ない。しかしながら、利益優先、効率追及に流されると、無責任構造を助長してしまう。

これは、マネジメントが死んでいる。組合員でないかぎり、マネージャーは降格した方がいい。経営者であれば、懲戒免職扱いにしたほうがいい。彼らは、部下の良心をクイモノにするからだ。 

効率を上げたところで、リストラが行われる。再び、効率を上げろと命令し、効率が上がったところでリストラをする。このゲームは長くは続かないはずだが、数年で任期の切れる経営者はこれを歴代に続ける、相変わらず利益率は変わらない・・・。  

ここまでの内容は、「今後どうするのか?」というケース分析、ディスカッションでよく扱われるものである。 経営者は「利益」が測定系である。利益向上は売上を増加するか、固定費用を削減するしかない。 上記の例も仕方がないのかもしれない。顧客、株主、従業員を満足させる最適解を導くことは難事である。

 ・・・「現実が複雑で単純な原則で割り切れぬからこそ、良心的な判断、良心的な職業的態度が求められる」(岡本浩一)」 

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