すでに、ひとつの企業が提案できる機能では満足されなくなってきている。機能が増加すれば、かつそれを満たすための技術が、当該企業での従来のコンピタンスと比して関係が薄ければ、他企業、大学など企業外との連携が必要になる。
例えば、ある領域A(学術で言えば、電気化学、応用物理などの異分野)からの研究開発成果により製品が開発されていた事に対し、別の領域では、異なった製品が開発されているとする。これが、機能の増加により、AとB分野のそれぞれの知見が必要となったとする。
A(B)の領域を主体とする企業はB(A)の領域に近づき、A(B)の領域ではなくA∩Bの領域から製品が発生する。このマージナル(周辺的な)な開発を行なうことから革新的な技術が生まれる。
この場合、開発者は自由な価値体系を要求される。
開発者が求める品質を写像するとき、最終的には製品へ投影されるが、その中間が従来のサプライヤーや付き合いの長い大学であることのほうが確率が低い。
最初にそれを解決できる領域へ写像し、いくつかのノードを経て、サプライヤーへ行き着いたり、新規のサプライヤーへ行き着く。
その中間のエリアがマージナル・ゾーンである。
最近は、これをオープン・イノベーション*といったり、C&D(R&DからConnect&Development;下の書籍にてP&Gの事例紹介)*、リードユーザー(ヒッペルなど)が・・・と言ったりしているが、要は同じことである。
これらは、そのやり方を説明したに過ぎない。このエリアでの開発がはじまると、それは、不連続な技術であることが多い。例えば、同じウォークマンでもテープとMDではウォークマンを設計するチームの技術は連続的(改良型)の発展ではないことは明白である。
・・・しかしながら、マージナル・ゾーンでの開発行為は、必ずしも利益に結びつく一般法則ではない。
<写真>
コクヨS&T株式会社 レーザーポインター(IC-GREEN)
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