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FMEA(Failure mode and effects analysis)は「故障モード影響度解析」とよばれ、各故障モードの管理信頼性を評価する方法である。
「習うより慣れろ」が本ブログなので、下に前回のプロセスの視覚化で登場した「液体混合工程」の例を示してみた。
そう、これらは対応している。欠陥モードの影響は「混合比率が異なる(濃度不均一)」で、(この例の場合は)視覚化で"Y"に相当しているで、モードのほとんど"X"の内容である(制御因子としてあげられている=ルール化された管理、なので当たり前ですが…)。
○深刻度=10段階評価で、例えば、10であれば、顧客が怪我をするなど欠陥モードの影響の深刻度を基準を定めて記載する。数値が大きいほど、深刻度が高い。
○発生度=その欠陥が起こる確率で1/2以上であれば"10"、1/400(工程能力で1.00)程度であれば"5"、1~2ppm以下であれば"1"などやはり10段階で評価する。数値が大きいほど発生度は高い。
○検知度=欠陥を検査した時にどの程度検知されるかを10段階で示したもので、"10"なら80%程度しか検出できない、"5"なら90%程度、"1"なら99.5%検知できる、と数字が低いほど検査能力を高く評価する。数値が低いほど検知度が高い。
そしてこれらの数字を掛け合わせたものが<RPN>の数値となりそれは:
=(深刻度)×(発生度)×(検知度)
である。この数値が大きなものから対策していくことが求められる。
ようは、これだけのことである。
*RPN=Risk Priority Number=リスク優先度
従って、深刻度、発生度、検知度の基準を明確にし、各工程でその基準を厳守し運用していくならば、問題はない(これはコストの問題(=高信頼性高価格)もあるので基準を決めなければならない)。
とかく、深刻度が高いところは、重要だと考えるが、その発生度が低く(10段階で数値が小さく)、検知力が高い(10段階の数値が小さい)ければ、確実にエラーを検知し欠陥を発生していないのであるから、優先度は低い傾向になり、そんなに深刻度は高くないが、検知できにくく、発生度が高い場合は、そちらから取り組むべきなのである。
上の例は基本形であるが、本当によく使われるフォームである(例は、あるシックスシグマコンサルによるものを基準にしており、その弱点は機能を考慮するためか、故障と故障モードを混乱してしまいます。一般的にコラムは「故障モード」「要因」「影響」「対策」です)。
重要なことは、「プロセスの視覚化」を行い「工程FMEA」を作成することである。順番を違えると、作業員は混乱することが多い。
次回は、カンバン方式で採用することが多い、自工程を保障する方法をFMEAと融合したフォームを紹介する(が、これはFMEA法とは言い難いので御参考まで)。
(「シックスシグマ⑭-1(工程FMEA)」了)
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(参考書籍/サイト)*実務的に適しているサイトは『客観説品質管理』の「12 4点法 FMEA と FTA」が参考になります。
書籍は以下:
○FMEA・FTA実施法―信頼性・安全性解析と評価
○FMEAの基礎―故障モード影響解析
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