シックスシグマ⑧(論理的であれ!)

2008年1月10日

シックスシグマ

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研修プロジェクトも課題が明確になり、メンバーにも恵まれ・・・まさか、これからが山場になるとは、思いもよらなかったことである。

下には、シックスシグマのフェーズを示している。


*  *  *  *

これはDMAICモデルと呼ばれ、デミングのPDCAサイクルを基本としている[1]。フェーズは5段階あり、定義(Define)、測定(Measure)、分析(Analyze)、改善(Improve)及び管理(Control)である。

Dフェーズ(Defineフェーズ)では、事業や企業にとって重要な問題、顧客の要求により、目標を設定する。
Mフェーズで、プロジェクトの推進者であるブラックベルトは、そのプロセスにおける着目すべき品質を特定し、当該プロセスの短期的、長期的なプロセスの能力を推定する。
Aフェーズにおいて、鍵となるプロダクトの性能指標をベンチマークし、最も良い性能への説明因子を抽出する。
Iフェーズでは、改善された性能、効果(=COPQ)から特性を規定する、いわゆる最適化である。
そして、Cフェーズで、SPC(Statistical Process Control:統計的工程管理)を用い、改善された要因を維持管理するプロセスとなっている([1][2]参照)。

*  *  *  *

いかにも…なプロセスではあるが、「問題や課題を定義し、適切な測定系を定め、測定、分析し、最も効果が高い(もしくはコスト性能比が高い)改善を実施し、維持管理する」とは、問題解決の基本であり、抽象化すれば、研究開発でもこのようなフェーズであり、何も特別なことはない。

しかしながら、ここからの山場は、このプロセスを遂行するにあたり、ブラックベルトが学んでおかなければならない知識が当時の私にしては、膨大であったことである。

さらに、知識の多さに比例してプロジェクトが成功に導けるのではなく、より論理的であることの方が重要であることを思い知らされるのである。


十年選手や他社のベテランの方と研修をご一緒し、若輩者であることを痛感させられるのである…。


(「シックスシグマ⑧(論理的であれ!)」了)
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[1] ピーター・S. パンディ、ローランド・R. カバナー、ロバート・P. ノイマン, 高井紳二, 大川 修二訳, 『シックスシグマウェイ』, 日本経済新聞社, p43, 2002、図も参考に作成。
[2] Harry. J.M., “Six Sigma: A Breakthrough Strategy for Profitability”, Quality Progress, 31, pp60-64, 1998. 

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