リーダーは【他人の頭】をうまく使う。

2009年10月26日

書籍 有意差あり!

t f B! P L
もう何年が経つだろうか…。学生の頃の試験は、持ち込み可が多かった(専門課程での話)。例えば、量子力学などは、方程式を諳んじることより、解くことの方が大切である。

試験を通じて出題された課題を時間内に解く、このような制限時間付得点ゲームでは、どの情報を頭に入れるかより、どの情報がどこに記載してあるか(持ち込んだ教科書やノート)の方が大切である。

試験勉強や授業内容の理解不足が多いほど、持ち込む書籍が多かったのは、マーフィーの法則であろうか…いやはや…。

ビジネスにおいても、このゲームは似ている面がある。

特に、研究開発や開発設計の現場では、論文や特許、もしくは契約している学術機関から情報を得る。最近では、『クラウドソーシング 世界の隠れた才能をあなたのビジネスに活かす方法』で示されるなど、言い方は悪いが、「(関係組織以外の)【他人の頭】も使いよう」的な距離感を感じさせない事象が起きはじめている。


以前の記事(相対的研究開発速度論)の中頃に述べたように:


論文=知識想像の源(研究成果が論文という形式知にまとめられている)へのアクセスは、遠くまで行われるのに対し、技術の発明は、近距離に頭脳が集積していることが重要である。」など、その距離感は興味深い。

となれば、ビジネスでは特許化までをビジネス領域であるとすると、リーダーのマネジメントはますます重要である。と同時に、メンバーのマネジメントのされ方も大切で、「私、もしくはチームメンバーの考えに由来する発明ではない」と意固地になってはならない。

それは、ビジネスでは、錬金術的な要素の方が強いからである(例外的に、製薬などの化学物質の研究、開発などは一番にしか意味がない)。


となれば、リーダーに必要なのは、論理力となる。


さらに付け加えると、多くの人の頭を使うことから、交渉などの対人関係に関する能力や資質を持ち合わせていることがよく、嫌われ者は向いていない。

特に、以前の記事:ビジネスは結果か?②で、ソフトパワーに注目が集り始めて約20年が経つことを記載したが、リーダーの破綻は、企業の破綻を実感することが多くなっている。


・・・ビジネスはカンニングありの公開ゲームです。顧客に応えることが出来るのであれば、誰が発明しても構いません。



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