不確実性の中の意思決定:新製品開発でのNPVとリアルオプション

2024年1月19日

01 経営管理の視点

t f B! P L

"それは本当に価値があるのかしら?"

"やってみないとわからないわ。"

"でもさ…" そんな目で促されても。


新しいプロジェクトが始まるとき、開発者たちの間でこのような会話が交わされることがよくあります。正式な予算が付与されたプロジェクトであれ、いわゆる「闇研究」であれ、チームはプロジェクトの真の価値を見極める必要があります。


伝統的な製造業では、技術的な挑戦が解決されると売れるという前提があり、コスト中心のアプローチが一般的です。このアプローチは、理解しやすく、関係者に説明が容易です。




しかし、不確実性が高まると、シナリオに基づいた正味現在価値(NPV)を計算し、モンテカルロシミュレーションを用いてリスク(価値の変動)を評価する方法が求められます。


さらに、リアルオプションの理論を適用することで、不確実性を抱える状況における選択肢の価値を探ります。


ケースを見てみましょう:新製品開発における技術の価値評価(ケーススタディ)

*具体的な計算方法の記載でなく、製品のビジネス背景的な記述です。


価値評価は、シナリオによっては成功の追い風にも、挑戦の逆風にもなり得ます。個人の恣意的な数値設定ではなく、チーム全体の共有感が意思決定を導く上で不可欠です。


価格設定、製造原価、投資額といった要素は、生産性向上による価値の変動を計る上で重要です。そして、組織全体で価値評価を実施するプロセスは、チーム間の結束を強め、各構成員の意識を一致させるための有効なツールになります。


・・・精緻な評価モデルもチーム次第です。



*過去記事:技術評価-リアルオプションの可能性

*リアル・オプションでの参考書籍
・トム コープランド, 『リアル・オプション―戦略フレキシビリティと経営意思決定』, 東洋経済新報社, 2002.
・マーサ アムラム, 『リアル・オプション―経営戦略の新しいアプローチ』,東洋経済新報社, 2001.

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エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

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