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テレビのワイドショーでも円高が取り上げられるようになってきた。アメリカのサブプライムに端を発する今回のドル安は深刻である。為替は円高(円安)に振れることより、安定しているほうが企業にとっては好適である。
さて、他の通貨に対して円がどのようになっているかのここ3ヶ月の推移を各週の終値をベースに2007/12/14の週を"100"としてグラフ化した(グラフはmsnマネーを参考に作成)。
大きな傾向としては相対的に「円高」になっている。このようなとき、ひと昔前であれば、ブランド品などを購入する方もおられたかもしれないし、現在でもそうかもしれない。それは外貨を買い、円貨を売ることになる。このことを直接行なうのが、外貨預金と呼ばれるものである。
例えば、10,000通貨未満で1ヶ月の定期外貨預金金利は:
1.61750%(米ドル:USD)
3.00300%(ユーロ:EUR)
4.17500%(英ポンド:GBP)
6.02250%(豪ドル:AUD)
7.23000%(NZドル:NZD)
2.20000%(カナダドル:CAD)
1.00833%(スイスフラン:CHF)
(ソニー銀行 2008/3/17適用例、円の場合同様に1ヶ月、10万以上100万円未満で0.493%)
となっている。
日本の低金利政策は借財の関係から、そう簡単には利率を高めることが出来ない状況であるから、随分前から外貨の金利は着目されていはいたが、問題は為替リスクである。
リスクを変動率と捉えて、ここ3ヶ月の週次終値データより、ボラティリティ(金融用語辞典)を年換算し金利とグラフ化したものが下である。
* * * *
ボラティリティの算出は、週次終値データの前週に対する変動率を対数化し、以下の式に伴い算出し、年換算を行なったものを用いている(参考:『実践リアルオプションのすべて-戦略的投資価値を分析する技術とツール』2003、pp274)
* * * *
投資に関しては、リターンに見合ったリスクを背負うものであるから、この場合、変動率(ボラティリティ)をどこまで許容するかになる。この方法は分散投資に利用される。
*株式(国内、国際)、債権(国内、国際)などの資産配分。通常はリスクには標準偏差を用いる。
例えば、100万円を投資し、20%までのリスクを許容できる(80万になってもいいや)のであれば、7%程度の金利があるNZドルを購入する、といった具合である。
しかしながら、ひとつの通貨や連動する通貨(例:豪ドルとNZドル)では、市場がある方向へ向かった時に対処できない。また、カナダドル、豪ドルのように同じリスクであるのにリターン(この場合金利)が異なるなど効率的でないかもしれない場合がある。そこで、図の赤線効率的フロンティア(マネー辞典 m-Words)を求め分散の程度を考えるのである。効率的フロンティアの計算は効率的フロンティア計算シートでファイルをダウンロードして行なうことができる(便利!)
結局は、ドル圏(豪ドル、NZドル、カナダドル)とユーロ圏(ユーロ、スイスフラン)を円とバランスよく持つことを考え(英ポンドは?)、短期的ではないのであれば(為替益を狙うのではなく)、図からリスクを低減するためにスイスフランの比率で調整するといったところかもしれない。
外貨預金の口座にかかる手数料、円貨を売る際のスプレッドの料金を見積もることをお忘れなく。
*この記事は、投資や投資に関する勧誘を意図するものではありません。
*投資の決定はご自身の判断と責任でなされますようお願いいたします。
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