衣食足りて礼節を知らず

2007年2月7日

書籍

t f B! P L
ニーズ、とりわけ人間のニーズでの衣食は絶対的である。これに比べ、相対的なニーズは欲望を増大化させ限界がない。近年のマネー・ゲームの風潮や、抜本的には資本主義の行き過ぎがあり「心情のない享楽人」が横行している。

通常の株式会社でもそうかもしれない。
金のためなら命さえも金額評価する経営者、弱者に容赦のない罵声を浴びせるコンサルティングなど、いまだに蔓延っている。
そのような精神構造を持ちえている人々は、時代が時代なら、命がいくつあっても足りない。
そのうち、その言動が公開され、社会的に処刑されるであろう。

こういった抜本的な問題には即効性のある処方はない。「倫理」といった言葉が適切なのかもしれない。青年の頃、小倉(1924-2005:ヤマト運輸の『宅急便』生みの親)は『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に感銘を受けたそうであるが、彼の晩年の福祉事業への参入は、宅急便以上に「経営とは、会社とは」というような大きなテーマを考えさせられる。

・・・しかし、企業は儲けなければならない。

<参考>
ケインズ全集 第9巻 (9)
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

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