多くの場で「MBAの価値は乏しい」という意見を耳にしますが、MBAを卒業して10年以上が経過した今、当時と現在の評価を振り返ることで、その真価を探りたいと思います。
MBAプログラムには、それぞれの課題を持って入学する人々が集まります。彼らは、それぞれの課題に対する解決策を求め、学びを深めていきます。そして、卒業後も継続的な学習を通じて、その知識を生かしていくことが共通の理解としてあります。当時、特に評価されるのは、どのような人々だったでしょうか?
1.起業家精神を持つ者:MBAのコースを選ばずに起業する人もいますが、起業を目的に入学する人もいれば、大企業に属しながらもリスクを冒して起業する人もいます。
2.中小企業で活躍する者:大企業に属する学生が多いですが、より小規模な企業での活躍を目指す人もいます。
3.新事業を推進する者:同じ企業内や異なる企業で新事業を推進するセクションに移動し、自らのビジネスを展開する人。
4.経営戦略を推進する者:学んだ内容を経営戦略室などで活かし、企業の新たな方向性を推進する人。
5.組織内で学びを展開する者:マーケティング部など、企業の中核部門において、学びを組織内で展開する人。
これらの点から、MBA卒業生は、様々な形でファシリテーターとしての役割を果たすことが期待されていたのだと思います。
*1~5は順位ではありません。
*企業のトップやボードメンバーとして既に高い地位にある人々には、これらのパターンは当てはまりません。
*筆者の所属していたコースから、ファイナンス系の方の活躍については把握できず、上記に入っていません。
*筆者は社会人向けのコースで学んだため、それまでの収入を断って入学する全日制の方々の評価は上記とは異なると思います。
いずれにせよ、MBAを通じて得られる学びが、長期的なキャリアの展望や成長にどのように貢献するか考えられる機会かと思います。
・・・あるフレームで情報を纏めるなど、AIは得意中の得意分野なので、果たして知識としてのMBAの価値は減じているのかもしれませんが。。。とは言っても、なんだかんだで、在学中は皆さん刺激的で、面白かったです。
〇当時の話題本
- ヘンリー・ミンツバーグ, 『MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方』, 日経BP, 2006.
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