それは以下のようなもので:
①相対的な優位性
②適合性
③複雑性
④試行可能性
⑤観察可能性
である。
①はどのイノベーションが優れているかをみなす程度、②採用者の持つ価値、経験とイノベーションの適合性、③はイノベーションの利用、理解の困難性、④はイノベーションを(限定的に)使用できる程度、⑤はイノベーションの結果が見える程度、と説明される。
これらのことを考察するに、技術、市場、組織の関連性は欠かすことが出来ない。イノベーションの適合性は、適合度の度合いでイノベーションの提供者は組織と相互作用が起こってしまう。
通り一辺倒の組織から、打ち出の小槌のように種々のイノベーションは提供されない。
例えば、研究所と事業部ではたとえ、同一製品を扱っていたとしても、提供するイノベーションは異なるであろう。
さらには測定系(観察が可能)がなければ、成功なのか、失敗なのか、また、今後どうするのかという判断が下せない。当然、顧客に理解されない複雑なイノベーションは採用すると、顧客の教育に費用がかかる。一般消費財では相当な広告費用となるだろう。
採用者は多くのことに関心を持たなければならない、と安っぽくなってしまうが、要は採用者であれ、研究開発者であれ、マーケッターであれ、インプットされた情報に対して、如何に多くのアクセスポイントを持ち、考えの経路を判断できるかである。
それは、どのように形成されるかは説明困難であるが、組織にしろ個人にしろ、学習と経験である。
・・・経験(K)、勘(K)、度胸(D)といわれていたKKDは、センス(S)、経験(K)、データ(D)のSKDに変わりつつある。
<参考>
『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』pp225-226, イノベーションの普及に影響を与えるその特徴より。*掲題で使用しています。
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