チームは育つものか?

2006年12月25日

t f B! P L
組織においてチーム、構成員の成長は欠かせない。時にリーダーは慎重に、時に構成員は大胆に成長していく。 

シックスシグマでは、チームはプロジェクト形式であるため、即戦力のチームである。阿吽の呼吸で行動することもできるが、教育面は期待できない。

また、教育目的のプロジェクトはチャンピオン(ブラックベルトの上位者で支援者:通常事業部長クラス以上)が嫌う嫌いがある。このような部門で通用するのか?というプロジェクトも同様である。  

ある意味、チームは提示された課題を解決するマシンともいえる。おそらくは、プロジェクトのリーダー(ブラックベルト)を教育しているのであるから仕方ないかもしれない。 が、そのうち、善意の協力者はいなくなるだろう。  

おそらく、将来のキャッシュフローを生み出す源泉となりうるか、という観点からは、シックスシグマのプロジェクトチームはそれに寄与しないことが多い。しかし、現存の課題も解決しなくてはならない。

かといって、(将来のためのという意味で)製品・サービス開発におけるシックスシグマで聞こえてくるものは、悲鳴ばかりである。 シックスシグマを根付かせたいのであれば、将来、現在の課題をマネージすることである。

そこまでしなくていい、少しの固定費用が削減できればいいんだ、と考えるのであれば、活動は会社から根絶することである。 「どうせ、またすぐ終わるのだろう・・・」 「やるだけムダ、適当にやったようにすればいい」 代表的な文言である。

こうなれば、チームは育たない。リーダーは育たない。 また、活動は広がりすぎても、選出者(主にブラックベルト)の質劣化を招く。最初は厳選されるが、そのうち人柱になってしまうものである。 厳選したリーダーを忍耐強く育てることがチャンピオンの役割であり、かつ、あまり、干渉しないことである。

おそらくは、その厳選された人の何割かは、放っておいても育っていく素質を持っている。また、そういう人を選ぶべきである。 シックスシグマは人材開発の側面も持っているのである。  

・・・「桜守り」は木をいじり過ぎない。基本は放っておく。しかし、世話をする機会を逸しないように目は離さない。自力を大切にするからである。


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エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

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