「頭のいい人」とは、人によって定義が異なるかもしれない。知識が豊富な人、素晴らしい思いつきをする人、機転の利く人・・・。年を重ねてくると、これも変わっていくが、「思考能力の高い人」は魅力的である。それらは、「結論から」「全体から」「単純に」の3つの思考力がキーワードとなる。いわゆるその「地頭力」とは・・・?
突然ですが、「東京都に信号機は何基あるのでしょうか?」
これは、今まで育ってきた、いや鍛えてきた大学受験の受験法では解けない。解こうとすることが問題なのかもしれない。このような場合は推定するのである。
例えば、「東京都の面積がこれぐらいで、そのうちの道路の面積はその何分の一、田舎も区内もひっくるめて、まぁ大体○○面積あたりに1基程度設置されているとして、△△基ぐらいかも」程度に。これは書籍の内容ではなく私が勝手に想像したものなので御注意を・・・。
そこで、「フェルミ推定」と呼ばれる推定法が登場する。いわゆる:
「つかみどころのない物理量を短時間で概算すること(p47)」である。信号機の問題には正解はあるが、ビジネスで応用するには正解はいらない。というより正解はないので、正解に辿り着く「プロセス」が重要なのである。
「日本全国には電柱は何本あるのでしょうか?」
第三章にはそのプロセスが例示されている。電卓、PCなしで行うとなると、結構種々のことを推定していかなければならないが、頭の体操としては面白い。
面倒くさければ、信号機は「交通安全に必要なほど」、電柱は「日本に電気が行き渡るほど」と抽象度を利用して遊んだだけの回答は。。。これは質問と同じ意味なので本書のロジックとは異なります。
結局は、抽象化具体化、フレームワーク思考、仮説検証力、など、思考にいくつもの軸をつくり伸ばす、また次元を広げる訓練である。前にも記載したが、私の知っている物凄く「頭のいい人」は、少しの情報からも、質問により必要な情報を追加し、その事柄に関する世界観が出来ている。
職人気質の技術屋さんには、ユルイ感じがするかもしれないが、該当技術に詳しくない上級管理者に:
「あれどうなってる?」と聞かれ、彼らは:
「まだ、出来ていません」と回答してしまうことが多い。この背景は出来るまで「出来ていない」状態がつづくので、”0”or”1”の回答しかない。
ここで、出来るまでのプロセス進捗で回答すれば、例えば:
「○○の段階まで終わっていて、進捗は60%。○○の箇所で課題がつぶきしれず時間を要しています」
となり、上級管理者は資源を投入するか、待機か、種々の決断を下しやすい。
・・・結局、このような頭は「生産性が高くなる(p26)」ので必要なのである。
<参考書籍>
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