コア・コンピタンスによるアプローチを評価する

2006年11月11日

研究

t f B! P L
このアプローチの長所は、徐々に蓄積される企業独自の技術的コンピタンスを企業の戦略課題の中心に据えたことである。 しかし、いかなるアプローチにも限界がある。 

①産業間の違い:企業のコア・コンピタンスが製品の多角化の源泉となりうるか? 
②多様な技術を有する企業:技術的リソースを特定分野に集中させるという戦略は恐らく間違い。 
③コアの硬直性:コンピタンスが支配的になりすぎた場合には、新しいものが無視、あるいは過小評価。  

最も重要な問いは、どのようにすれば経営者はそれを見つけ出し、発展させるかということである。 技術的コンピタンスの既存機能面からの定義で計量することも大切である。

これに加え、機能上の能力が陳腐化しないために追加すべき新規のコンピタンスを探索し、見つけ出すということである。  

過分に経営者に何かを求めているようであるが、戦略的を定める際は経営者が重要な役割を果たすが、重要な技術機会とビジネスの可能性は、上級経営者の天才的なひらめきではなく、知識の蓄積と漸進的な学習プロセスにより培われるべきある。 


・・・時に天才も必要かもしれないが、彼らはの活躍は持続可能なものではない。 


(参考)
イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』pp149-154, 5.3 企業に固有のコンピタンスを発展させる より。

  photo (c) Maco

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