さらには、何かと何かを結びつけ、調和させていくプロセスであり、相互作用こそが最も重要な要素である。これは渡辺(『技術革新の計量分析―研究開発の生産性・収益性の分析と評価』, 日科技連)が示した、内部技術、外部技術の相互作用といってよい。
「結びつける」相互作用が内部同士のものであれ内部、外部に渡るものであれ、その影響を知ることは重要である。とりわけ、環境はどのような影響を与えるのかを下記のとおりに示している。
産業部門の違い:科学への依拠度の違い、設備への依拠度の違い
規模の違い:小企業がさまざまなリソースにアクセスするためには、リンケージを強化する必要がある
ナショナル・イノベーション・システムの違い:制度や政策、支援産業の有無、教育、ほか
ライフ・サイクルの違い:産業全体として流動期にあるか成熟期にあるか
新規性の程度の違い:イノベーションのジレンマの克服
これらが、イノベーション・プロセスが進展する環境に影響を与える。
・・・やはり、イノベーションはプロセスとして理解しなければならない。
参考)
『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』pp48-54、特に上述に列挙した内容はp54 表2.1 環境はイノベーションのマネジメントにどのような影響を与えるか、を参照;本記事の掲題での引用しています。
photo © Maco
0 件のコメント:
コメントを投稿