たらこキューピー

2006年10月25日

t f B! P L
たらこキューピーとは・・・ 
「キューピーあえるパスタソースたらこのCMに登場する、たらこの着ぐるみをかぶったようなキューピーのこと。2004年秋、同製品のリニューアルを知らせるキャラクターとして誕生した。CMソングは、9月初旬にオリコンCDシングルに初登場し第2位を記録。」(日経MM通信,38,2006.10,p4) 

日経収集店舗によるPOSデータによると、来店千人当たり販売金額(千人の客が来店したときに、その商品がいくら売れたかを示す)は2004年8月時点で約20円、同年10月にCMがはじまり、2006年8月時点で同金額は100円強で、約4~5倍の躍進となっている。 

キューピーの製品担当は複雑な気持ちではないかと推測する。当然、企業の売り上げが増加することは好ましいことである。商品力、流通力が作用し売り上げを導いているのであれば、買いたい商品が店に並んでいないことは顧客機会を損失するし、商品力がないものは、注意を引かない、いや、検索すらしないであろう。

この場合はどうであろうか。「特定のキャラクターが一躍脚光を浴びて社会的なブームになる例が弊社ではなく(キューピー)」と戸惑っている面もある。 このようなコモディティ化した商品の顧客の教育は非常に難しい。お金がかかるのである。この例でもCM開始からすぐに効果が現れた訳ではない。

当然、キューピーのマーケット担当は、顧客と適切なコミュニケーションを図るため広告を打ったであろう。 たらこキューピーに人気が高まり過ぎると商品を伝える顧客とのコミュニケーションが薄れてしまう。ハリウッド俳優は通常TVCMへ出演しない。宣伝主が商品ブランドの影が薄れてしまうことを懸念するためである。

日本でハリウッド俳優が出演するCMは契約の際に日本限定での放映、という条項を入れるのが通常である。日本の場合は、俳優がCMへ出演する免疫ができている背景もある。これは、商品が影になってしまい、「あれ何やった?ほら○○がでているCMのやつ?」てな具合である。 

 ・・・ところで、あえるパスタソースをご存知ですか? 

参考:日経MM通信,38,2006.10,pp4-5

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