これは、企業が複雑で急速に変化しつつある競争環境の中で実際の決定を下す際には、意味を失うだろう。
合理的戦略の特徴をよく具現しているのはSWOT分析である。漸進的戦略の・・・、結論的には、<選択>か<実施>の間に存在する違いである。
このどちらかを選択するのではなく、状況に合わせて配分するのである。
合理主義者と漸進主義者の共通点を見出すことで、マネジメントの含意を述べると:
○企業戦略の立案とは、分析と経験を基に、複雑性や変化に対してより効果的に対処する方法を学習する過程である。
○不確実性を前提として、考え得る将来のトレンドの影響を調査する。
○幅広い参加者と、非公式のコミュニケーション・チャネルを確保する。
○様々な情報源の利用、物事を疑ってみることを推奨する。
○新たな、予期しない兆候が現れた場合には、戦略変更を当然とする
○成功したマネジメントを完全に再現することは決してできない。
○成功に寄与した必要要素の、全てを見つけだすことはできない。
○再現しようとしたときには既に、状況は元のままではない。
・・・ということは、各企業(組織)の暗黙知が重要である、と言える。
(参考)
『イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』pp85-92, 3.1 イノベーションのための〈合理主義者的〉戦略か〈漸進主義的〉戦略か?より。
photo © Mori
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